Microsoftは2月3日(現地時間)、Git上の操作を大幅に向上させる仮想ファイルシステム「GVFS」を公式ブログで発表した。ソースコードはGitHubから入手できる。Microsoftによれば、クローン操作は12時間から5分、チェックアウト操作は3時間から30秒、変更されたファイルの一覧表示などを行うステータス操作は8分から4秒、コミット操作は30分から13秒まで短縮されるという。

GitHub上で公開中の「GVFS」

GVFSはリポジトリ下のファイルシステムを仮想化し、クライアントからはすべてのファイルが存在するように見えるものの、実際は最初にファイルを開く時点でダウンロードを実行する。Microsoftは多くの製品やサービスの開発にGitを積極的に利用しているが、Windowsのように350万件(サイズは270GB以上)を超える大量のファイルをGit上で管理すると、チェックアウト操作に3時間近くかかるという。そのため同社はGVFSを導入し、前述した大幅な時間短縮を実現した。

MicrosoftはGVFSが開発半ばであり、リリース前のファイルシステムドライバーに依存しているがNuGetパッケージとして入手可能ながらも、仮想マシン上での検証を薦めている。既存のGitやIDEからも利用できるが、GVFSが快適に動作するよう改良を加えたGitプロトコルも合わせて公開した。