製造業向けバーチャルプロトタイピングソフトウェアを提供するESIグループは1月12日、鋳造解析ソリューションの最新版「ESI ProCAST 2016」を発表した。

最新バージョンでは、砂型プロセスにおいて重力鋳造用の専用ワークフローを新たに採用。これによりシミュレーションのセットアップが数分間で完了できる。また、Colosioなどの高圧ダイカスト(HPDC)マシン専用データベースをもとにしたマシン選択ワークフローを搭載し、どのマシンでも圧力(P)と流量(Q)の2乗のグラフを使って操作ポイントと操作ゾーンを定義できる。この情報をProCASTのソルバーにリンクさせればリアルタイムでバーチャルピストン制御が可能となる。実際のマシンのようにパラメータを設定できるため、プロセス設計にかかる時間を大幅に短縮できるとする。

ESI ProCAST の圧力(P)と流量(Q)2 乗のグラフ。Colosio PFO 750 の操作ポイント(operationg point)と操作ゾーン(operating zone)を示している

新しいリアルタイム・ピストン制御機能を使用したシミュレーション結果

同社は「鋳造シミュレーションは、厳しくなる市場の新たな要望に対応し、高品質・生産性の実現をめざすメーカーや鋳造工場を支援します。ESI ProCASTは、このような要求に対応できるよう、様々な産業セクターで使用されるあらゆる鋳造プロセスと合金を対象とする包括的なソリューションとなっています。最新の2016バージョンは、特に自動車、航空宇宙、重工業分野の砂型、インベストメント、ダイカストによる鋳造プロセスに関連する主要な産業上の課題に対応します。とコメントしている。