米ラスベガスで開催中のCES 2017で、DELLが製品発表会を開催。すでに13.3型2in1ノートPC「XPS 13 2-in-1」など、コンシューマー製品について紹介しているが、発表会ではクリエイター向け製品でも強力な製品が続々と登場した。
Canvas 27 - タッチ/ペン/ホイール対応の"スマートワークスペース"
一見すると液晶一体型PCに見えるが、実際はWindows 10搭載PCと組み合わせて、ペンタブレットのように利用できる液晶ディスプレイ。画面サイズは27型、解像度は2,560×1,440ドットのQHD。通所のディスプレイのように垂直に立たせるのではなく、水平から40度までの角度で使用する。
操作は20点マルチタッチや2,048段階の筆圧検知に対応したEMRペンに加え、DELLが「トーテム」と呼ぶホイール型デバイスでも可能。PCにはminiHDMIやminiDisPlayPort、USB Type-C(DisPlayPort over USB Type-C)で接続する。
「トーテム」は、Microsoftの「Surface Dial」に似たデバイスで、ホイールを回したり、押したりすることでPCを操作できる。異なる点として、Surface Dialはディスプレイ上に置いて使う「オンスクリーンモード」のほか、ディスプレイ上でなく、机などに置いても使える「オフスクリーンモード」に対応するが、「トーテム」はオンスクリーンのみのサポートとなる。
液晶方式はIPSで、輝度は280cd/平方メートル。コントラスト比は1000:1、Adobe RGB 100%をサポートする。
DELLでは、AdobeやAutodesk、AVID、Dassault System、SolidWorks、MicrosoftのようなISVと協力し、クリエイター向けのアプリケーションとシームレスに連携することを目指すという。発表会では、Windows 10搭載ノートPCとCanvas 27、通常の外部ディスプレイを使って、AVIDの映像編集用ソフトウェア「Media Composer」を操作するデモが披露された。
米国での発売日は2017年3月30日で、価格は1,499ドルから。日本国内での販売予定は未定。
31.5型8Kディスプレイ「Dell UltraSharp 32 Ultra HD 8Kモニタ」
世界初となる31.5型8K(7.680×4,320ドット)ディスプレイ。フルHDの16倍、4Kのバイ譲渡なる解像度で、人間の皮膚の質感や髪の毛のような細い線まで高精細に表現できる。写真や動画編集はもちろん、詳細な画面の拡大が必要となる医療・診断系や石油・ガスの採掘といった用途に適しているという。
ベゼルは9.7㎜以下の狭ベゼルにより、通常の32型クラスのディスプレイよりもコンパクトな設計となっている。輝度は400cd/平方メートル、コントラストは1,300:1、Adobe RGB 100%に加えて、sRGB 100%、Rec709 100%、DCI-P3 98%、Rec2020 80%<をサポートする。
米国での発売日は2017年3月23日で、価格は4,999ドルから。日本国内での販売予定は未定。
音にこだわった一体型PC「XPS 27 ALL-IN-ONE」
発表会には、エレクトロユニット「The Glitch Mob」の"Boreta"ことJustin Boreta氏が登場。The Glitch Mobは、ライブにノートPCやタブレットなどのデバイスを活用しているが、現在はDELLがサポートしているという。直近のツアーやアルバム制作でも利用しており「非常にタフに使える」という。
発表会では、同じくThe Glitch Mobのメンバー"Ooah"ことJosh Mayer氏が一体型PC「XPS 27 ALL-IN-ONE」を使ったパフォーマンスを行った。
「XPS 27 ALL-IN-ONE」は、グラミー賞を受賞したプロデューサーで、オーディオプラグインを開発するWaves AudioのディレクターであるJack Joseph Puig氏とコラボレーションし、サウンド面を強化。ディスプレイの下部に大型のスピーカーユニットを搭載する。
CPUはIntel Core i5-6400/i7-6700、チップセットがIntel H170、メモリが8GB~32GB、ストレージが1TB HDD/2TB HDD/ 32GB M.2 SSD + 1TB HDD/512GB PCIe SSD/1TB PCIe SSD、グラフィックスがIntel HD Graphics 530(内蔵GPU)/AMD Radeon R9 M470X 2GB/AMD Radeon R9 M485X 4GB、ディスプレイは27型4K(3,840×2,160ドット)で、タッチ対応もしくは、狭ベゼルが特徴の「Infinity Edge」ディスプレイから選択できる。