既報の通り、ASUSは米ラスベガスで開催中のCES 2017に合わせて、製品説明会を開催し、ZenFoneシリーズの新製品を発表したが、メディア向けの展示会場では、ZenFoneだけでなく、PC関連の新製品も多数展示されていた。

12.9型の面積に14型ディスプレイを搭載した「ZenBook 3 Deluxe」

ASUSは、2016年に12.5型のフラグシップノートPC「ZenBook 3」を発表した。従来モデルから薄型化と軽量化を追求し、薄さ11.9mm、重量約910gの薄型軽量ボディを実現。一方で、"Kaby Lake"こと第7世代Coreプロセッサを搭載し、高いパフォーマンスを備える。

左が12.5型のZenBook3、右が14型ZenBook 3 Deluxe

展示会場では、そのZenBook 3の上位モデルとなる「ZenBook 3 Deluxe(UX490UA)」を展示。発売時期と価格は不明。狭ベゼルを生かし、12.9型のフットプリントで14型フルHDディスプレイを搭載した。ZenBook 3よりもわずかに厚く、重くなったが、それでも12.9㎜/1.1kgと十分に薄型軽量だ。

12.9型のフットプリントで14型フルHDディスプレイを搭載

薄さはわずか1㎜増の12.9㎜

プロセッサは変わらず、U型番の第7世代Coreプロセッサで、メモリも最大16GBだが、「ZenBook 3 Deluxe」では1TB PCIe SSD搭載モデルも用意する。

また、インタフェースとして、通常のZenBook 3では、USB Type-Cとオーディオポートを搭載しているが、ZenBook 3 Deluxeでは、さらに2基のThunderbolt 3を追加。サイズは大きくなっているが、格段に拡張性が増した。このほか、OSにWindows 10 Proを採用する点も異なる。

向かって左側にはUSB 3.1 Type-C

向かって右側には2基のThunderbolt 3

バッテリ駆動時間は最大10時間で、49分で60%までの急速充電に対応する。

重量1.05kgの14型ビジネスノートPC「ASUSPRO B9440」

ビジネス向けPCブランド「ASUSPRO」から「B9440」を発表。発売時期と価格は不明。筐体にマグネシウム合金を採用し、1.05kgの重量を実現。14型ビジネスノートPCとして世界最軽量だという。ASUSPROのBシリーズは、高い耐久性と堅牢性を特徴としており、MIL-STD 810G準拠の試験をクリアしているという。

14型ビジネスノートPC「ASUSPRO B9440」

技適マークがあることから、おそらく日本にも投入されるものとみられる

ビジネス向けの使い勝手を考慮し、19㎜のキーピッチと、1.5㎜のキーストロークを確保。また、ディスプレイを開くと傾斜が付くように設計されている。タッチパッドは大型で、ガラスカバーにより、なめらかに操作できるという。

実際に手に取ってみると、見た目よりも軽く感じる。会場のスタッフによると重量のバランスをしっかりと調整したという

プロセッサは第7世代Intel Core i5/i7プロセッサで、vProをサポート。メモリは8GBまたは16GB、ストレージは最大512GBのM.2 SATAもしくはPCIe SSD。ディスプレイの解像度は1,920×1,080ドットのフルHDで、非光沢液晶を採用する。

インタフェースは2基のUSB 3.1 Gen1 Type-C、オーディオポート。バッテリ駆動時間は最大10時間。

両サイドにUSB 3.1 Gen1 Type-Cを搭載。電源アダプタは向かって左側のポートに接続

また、拡張用のドック「SimPro Dock」を用意。2基のDisplayPortやHDMI、USB 3.1 Gen1(Type-A/Type-A)、D-sub、有線LANポート、SDカードリーダーを利用できる。

拡張用のドック「SimPro Dock」を用意

小型PC「Vivo」にVR対応やMini-STX対応デスクトップPC

小型PC「Vivo」シリーズの新製品として、VR対応の「VivoPC X」やMini-STX対応の「VivoMini VC66」などを展示。いずれも発売時期と価格は未定。

「VivoPC X」は容量5リットルの小型筐体に、Intel Core i5-7300HQ、NVIDIA GeForce GTX 1060を搭載したVR対応モデル。Oculusの定めた動作試験をクリアし、認証を取得している。メモリは最大8GBで、ストレージは最大2TB HDD、512 M.2(SATA) SSD。

VivoPC X

Oculus Riftを使ったシステムでデモを実施

背面に豊富なインタフェースを搭載。4基のUSB 3.1 Gen1(Type-C)に加え、2基のUSB 2.0、2基のHDMI、1基のDisplayPort、有線LANポートなどを備え、VRヘッドセットや周辺機器を柔軟に接続できる。

一方の「VivoMini VC66」は、Intelが提唱する新たな小型フォームファクタ「Mini-STX」に対応。Mini-ITXよりも小型ながら、拡張性の高いシステムを構築できる。

Mini-STX対応の小型PC「VivoMini VC66」。箱を2つ重ねたようなデザインで、下側にシステム、上側に光学ドライブを備える。分離できそうにみえるができない

背面のインタフェース

「VivoMini VC66」では、第7世代Intel Coreプロセッサのほか、DDR4メモリをサポート。ストレージはM.2と2基の2.5インチHDDを搭載可能で、オフィス向けPCやNASの構築に好適という。本体上部には光学ドライブを備える。

インタフェースは、フロントにType-Cポートを含むUSB 3.0、背面に2基のUSB 3.0、HDMI、DisplayPort、DVI、D-sub、有線LANポートを搭載する。