4・本体の埃を取る

あまりに埃が多いので90リットルゴミ袋に入れて作業

それでは、いよいよ本体を掃除していく。まずは上に堆積した埃の除去だ。ゴミや埃が軽く入っている程度であれば、ブロアーで空気を吹き付けるだけでも良いが、今回は埃で底が見えないありさま。先に刷毛で大まかに埃を払い、ピンセットで頑固な埃をつまみ取り除いていく。

キーボード掃除には、ガス式エアダスターも良く使われるが、木村氏は「長期間常備できるから」との理由でブロアー推し。しかし、今回ブロアーでは埃の層が吹き飛ばなかったので、「今日は秘密兵器を用意したんですよ」と出てきたのが電気式のエアダスター「X3 Hurricane Canless Air System 260+ MPHだった。風速260mph(マイル/時)以上の噴射が可能という日本未発売の強力なエアダスターで、「こんなこともあろうかと用意した」という(キーボードメーカーの中の人は本当にキーボードに対し愛情深い)。

さて、メンブレンは接点シートがプリント基板に接触することでスイッチングする機構であり、埃やゴミがシートと基板の間にゴミが入ると誤作動する恐れがある。よって、日頃から定期的にブロアーをかけるだけでもメンテナンスに役立つという。

使ったモノ……ブロアー、刷毛、ピンセット、エアダスター、埃がひどい場合はマスク
プロの視点……「日頃からブロアーかけるだけでも違います」

刷毛で大まかな埃を払う

頑固な埃はピンセットでつまむ

スゴいアイテム「X3 Hurricane Canless Air System 260+ MPH」。用途をみると「大型コンピュータ」「サーバルーム」「医療機器」など業務用途がメインだ。スイッチを入れると掃除機並みの音で埃を一掃する

埃が一気に吹き飛ばされていく。木村氏がくしゃみをし始め、尋ねてみると「実は埃アレルギーなんですよ。ダスト掃除はマスク必要ですね!」。「大丈夫ですか!」「大丈夫ですゲホッゲホッ」「……(大丈夫じゃないですよね!)」

埃が吹き飛ばされたキーボード。底が少し見えてきたが、貼り付いた汚れが多く残っている