Appleは、同社が提供する音楽配信サービス「Apple Music」の有料会員数が2千万人を突破したことを米BillboardのWebサイトで明らかにした。Apple Musicの有料会員数は今年9月の時点で1,700万人であったが、この3カ月で15%の会員増を記録している。

Apple Music

同件は、米Billboard誌が行った、Apple上級副社長のエディ・キュー氏へのインタビューで明らかになった。一方でキュー氏は、Apple Musicのユーザーの60%が過去12カ月間にiTunes Music Storeからコンテンツを購入していないとコメントしている。ただし、その一部は休眠中のユーザーであることと、大多数が新規の顧客であることが分っている。

新規の顧客がiTunes Music Storeから楽曲を購入しないというのはなんとなく理解できる。有料会員でいる限り、基本的にApple Musicからダウンロードすれば楽曲購入と同じことができるからだ。確かに筆者も先行配信などの特別な状況以外で、ダウンロード購入の機会は減ってきている。対して、店舗でレコードやCDを買う機会は増えている。Apple Musicを、かつての「試聴機」のような感覚で利用することが多くなったからである。だから、本当に気に入った作品しか買わないし、以前はよくやっていた「ジャケ買い」を全くしなくなった。Apple Musicに限った話ではないだろうが、音楽の定額配信サービスの利用者の聴取スタイルが、さまざまな形で変化しているのは断言できる。また、キュー氏はAmazonとiHeartRadioがサブスクリプション・ゲームを、Pandoraが「Pandora Premium」を起ち上げたことに対し、「もし彼らがもっと多くの人々が有料で音楽を購入するとすれば、それは我々、全員にとって良いことだ」とも述べている。

Apple Musicの「学生メンバーシップ」

日本でもApple Musicのメンバーシップに「学生メンバーシップ」が先頃追加された。UNiDAYSが提供する学生証明サービスを通じて、学位を授与する総合大学または単科大学に在籍していることを証明できれば、月額480円で最大で48カ月登録できる。通常のメンバーシップの半額以下でApple Musicを利用可能だ。