トレンドマイクロは5日、個人のホームネットワークを保護するセキュリティ製品「ウイルスバスター for Home Network」を発表した。家庭内のルータに接続することで、通信を監視し、ネットワークへの不正侵入やスマート家電への不正プログラム感染、遠隔操作を防ぐ。12月7日13時に同社直販サイトで販売開始する。直販価格は1年間の使用ライセンスで19,224円(税込)。2年目以降は6,480円。

ウイルスバスター for Home Network。外観は手のひらサイズの黒いボックスだ。販売目標は1年間で1万ユーザー

PCやスマートフォンと違い、インターネットにつながる家電にはセキュリティ対策を施しにくい。また、ファームウェアのアップデートを適用し損ねる場合もあり、スマートテレビを感染させるランサムウェアや、ルータ設定を変更し不正サイトへ誘導する攻撃など、ネットにつながるIoT機器への攻撃が増加しており、脅威となっている背景がある。

「ウイルスバスター for Home Network」はスマート家電の保護を図り、セキュリティを強化するもの。家庭内ルータに接続することで、ネットワーク構成やデバイスの設定を変更せずとも、手軽に家庭内の通信をチェックし、保護できる。設定や管理は、スマートフォン向けの管理アプリで実施。IoT機器のセキュリティ設定や、脅威通知などをも確認できる。

具体的な機能としては、スマート家電のOSやソフト脆弱性攻撃をブロックする機能、パスワードの強度を診断する機能、ネットワークに接続する機器を検知する機能などを備える。

脆弱性攻撃をブロックする機能では、不正侵入防御(IPS:Intrusion Prevention System)により通信データの中身を分析し、攻撃コードの有無を確認。スマート家電への不正プログラム感染や、攻撃者による不正な遠隔操作などの脅威を防ぐ。また、ルータの管理パスワードを診断し、セキュリティ強度が低い場合は管理者に注意を促す。

ネットワークに接続する機器の検知機能では、ホームネットワークに新しいデバイスが接続された際、管理アプリに通知。不審なデバイスを早急に確認でき、管理アプリ側で不審なデバイスのインターネット接続も遮断できる。

このほか、不正サイトへの意図しないアクセスをブロックするWebレピュテーション機能も搭載。ゲーム機やテレビなど、IoT機器からの不正サイトへのアクセスを防ぐことができる。ネット接続端末の利用履歴を確認できるペアレンタルコントロール機能も備える。

ハードウェアの仕様は、搭載ポートがGigabit対応Ethernet×1、メモリがDDR3 512MB、eMMCが4GB、本体サイズがW136.27×D110.99×H32.2mmなど。

管理アプリの対応OSは、Android版が、Android 4.1 / 4.2 / 4.3 / 4.4 / 5.0 / 5.1 / 6.0 / 7.0。iOS版が、iOS 8.0 / 8.1 / 8.2 / 8.3 / 8.4 / 9.0 / 9.1 / 9.2 / 9.3 / 10.0。