この連載では、ガジェット愛にあふれたライター・ジャイアン鈴木氏が足の向くまま気の向くままに、琴線に触れたガジェットをレビューしていきます。 |
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人の集中力は長時間続かないもので、PCで仕事をしていても、30分~1時間もすればついついウェブニュースを見たり、SNSを覗いてしまいがちです。そんな気が散りがちな人に愛されてきた、テキスト入力専用マシーンがキングジムのポメラシリーズ。
2008年11月に「DM10」、2009年12月に「DM20」、2010年3月に「DM5」、2011年11月に「DM100」、2013年3月に「DM25」が発売されましたが、長らく正当な後継機種は登場しませんでした。3年と7カ月が経過し、ようやく発売された後継機種が今回レビューする「DM200」です。
画面が大きく、ちょっと重たくなったストレートモデル
ポメラシリーズはこれまで、DM25のようなキーボードを折りたためるタイプと、DM100のようなストレートタイプの2種類が発売されており、DM200はストレートタイプのボディーが採用されています。と言うわけで、DM200は厳密にはDM100の後継機種にあたるわけですね。
DM200の本体サイズは263×120×18mm、DM100の本体サイズは263×118.5×24.6mm。フットプリントはほぼ同じですが、重量はDM200が約580g、DM100が約399g(電池込みの実測重量は約432g)とちょっと重たくなりました。
進化点は3つ - 7型液晶、無線LAN、新プロセッサ
さて本題です。DM200の主なハードウェアの進化点は、DM100より大型の7インチTFT液晶ディスプレイ(1,024×600ドット)を搭載したこと、Evernoteなどのクラウドサービスに文書をアップロードするために無線LAN(IEEE802.11b/g/n)機能を内蔵したこと、そしてより高機能な日本語入力システムを搭載するために高速なプロセッサを採用したことです。
逆にトレードオフになったのは電源が乾電池からリチウムイオンバッテリーに変更されたこと。連続駆動時間もDM100はアルカリ乾電池で約30時間でしたが、DM200は約18時間と短くなっています。より変換効率の高い日本語入力システムを搭載するためとはいえ、どこでも入手しやすい乾電池で利用できなくなったのは正直残念です。
しかし、筆者は1週間ほど日常的にDM200を使ってきて、DM100には戻れないなと感じたポイントがふたつあります。まずひとつめはDM200専用に開発された「ATOK for pomera」の変換効率です。