米Appleは10月24日(現地時間)、iOS 10の大型アップデート「iOS 10.1」の提供を開始した。iPhone 7 Plusで背景を綺麗にぼかした写真を撮影できる「ポートレートカメラ」のベータ版を含む他、同社の電子決済サービス「Apple Pay」の日本での提供開始に合わせて、日本で販売されるiPhone 7とiPhone 7 PlusでApple Payを使用できるようにする。

ポートレートカメラは広角と望遠の2つのカメラを備えたiPhone 7 Plusの被写界深度エフェクトを用いて、被写体にピントを合わせながら背景を綺麗にぼかす機能だ。Appleは9月のスペシャルイベントでプレビューを披露し、iOSアップデートを通じた年内の提供を予告していた。iPhone 7 Plusの発売と同時の提供にはならなかったが、同製品の目玉機能の1つである。

被写体が浮かび上がるように背景が綺麗にぼけるポートレートカメラによる写真

Apple PayはiPhoneのTouch ID機能やNFC/ワイヤレス機能を活用した決済サービスだ。対応する店舗、アプリ、Webサイトにおいてクレジットカードやプリペイドカードによる支払いを簡単かつ安全に済ませられる。日本で販売されるiPhone 7とiPhone 7 PlusはFeliCaに対応し、Suicaによる交通機関や店舗での支払いも可能だ。

WalletアプリでSuicaにチャージしたり、定期券の更新などが可能

アプリ内の買い物で「Apple Pay」を選択、Touch IDを使って簡単・安全に支払い完了

交通機関の利用にiPhoneを活用できるように、マップ・アプリもアップデートされた。主要な電車、地下鉄、フェリー、長距離バス、東京/大阪/名古屋の地方路線バスの交通機関情報をサポート。また、駅構内の案内標識に基づいた乗り換えナビゲーション(地下街の構内図や主要駅を結ぶ通路を含む)、経路別の運賃比較も利用できる。

これらの他、メッセージ・アプリに「吹き出し」および「スクリーン」エフェクトを再生するオプションが加わった。「視覚効果を減らす」がオンになっている場合でも、メッセージのエフェクトを再生できる。アクティビティ・アプリのワークアウトの概要に、「アウトドア車椅子ペースランニング」と「アウトドア車椅子ペースウォーキング」の距離と平均ペースが表示されるようになった。また、カメラ・アプリを開いた時に画面がぼやけたりする問題、サードパーティ製アクセサリのBluetooth接続の問題、ミュージック・アプリのプレイリストがApple Watchと同期しない問題など、数多くのバグや問題の修正が行われている。