3:マンネリを避ける

スマホに限らず、水槽を引きで撮ると似通った見た目になり、マンネリに陥りがち。それを打破するには、マクロレンズを使うなどして、ぐっと魚の一部分に近づくと、まるで海中で撮ったような神秘的な写真になる。水咲氏のお勧めは「クラゲ」。寄りで撮影しやすい被写体だという。

水咲氏のアドバイスを受けつつ、筆者が撮った写真。RAWで撮影し、彩度は元の画像よりかなり上げている

サンシャイン水族館のクラゲ水槽「ふわりうむ」は、ライティングが工夫されているため、光を透かすように逆光で撮影すると神秘的な画面になる

4:主役を決める

漫然と全景を収めるだけでは3番のマンネリにもつながり、写真としての魅力も減じる。引きの撮影でも主役の魚を決めて撮影する心がけひとつで、写真がかなり変わるという。

とはいえ、各水槽ですぐに主役を決められるとは限らない。もし迷ったら一番手前の魚をメインに据えるといいそうだ。人の目は手前にあるものが画像のなかの主役と判断するので、手前のものがぼやけていると混乱してしまう。

実際取り組んでみると、暗い館内で魚を写真に収めるのはなかなか難しい。動く魚だけを追いかけるのが厳しい状況なら、イソギンチャク、岩、照明など、「動かないもの」を構図に組み込むとまとまりやすいそうだ。