さて、BMW GROUP Tokyo Bayがグランドオープンしたこの日、コンセプトカー「BMW VISION NEXT 100」が披露された。このモデルは100年を迎えたBMWが、次の100年に向けて描いているビジョンを体現したもの。とはいえ、数年先の未来を見据えたものともいえる。
せっかくなのでザッと特徴を紹介しよう。まず目に付くのがフェンダーによりタイヤ全体が覆われた「クローズド・アウターシェル」ボディ。これにより空気抵抗係数「0.18」という数値を実現している。100周年記念モデルのBMW i8は「0.26」と、かなり優秀な数値だがそれをはるかに上回っている。そしてこのフェンダーはハンドルを切った際、外側に伸びることでホイールとの接触を回避する「ダイナミック・ホイール・アーチ」を採用している。
コクピットを覆うガラスは「反射ガラス」で、内部のプライバシーを保護するほか、室内の温度上昇を約30%抑制する。
開発が進む自動運転に対応
そして何より注目したいのが、「BOOST」(ブースト)と「EASE」(イーズ)の2種類の運転モードを備えていること。前者はドライバーによってコントロールするモードで、“走る楽しさ”を提供する。速度などはフロントガラスのヘッドアップ・ディスプレイに投影されるので、少ない視線の移動でステータスを確認できる。そして後者は完全な自動運転モードだ。サロンのような空間に完全にリラックスした状態で座り、後はクルマに運転を任せられるというワケだ。
話をBMW GROUP Tokyo Bayに戻そう。この施設が建つ場所は東京都港湾局が管理する土地だ。原則、建設・解体期間を含め12年間の契約となる。だが、メガウェブが土地を購入して継続を続けているように、BMWも長期展開を期待している。「TOKYO」を国際的なブランドとして発信する重要な拠点として育ってもらいたい。