絞り開放から解像感良好

FE 24-70mm F2.8 GMを使って実際に撮影してみたインプレッションとしては、Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSよりも優れた描写性能を持つ。とくに24mm時の発色はよく、開放からよく解像する。ボケも扱いやすいもので、標準ズームとしての仕上がりは実に良好だ。

軸上色収差も極めて少なく、それが気になるショットには遭遇していない。単焦点レンズの代替としても、高い満足度が得られそうだ。フォーカスも速く、24~50mm付近のレスポンスはとても良好だ。70mm時は24~50mmと比べると少し遅くなるが、気になるレベルではない。

日本郵船氷川丸にてロケ撮影を行った。船内の機関室や天井の配管類が大変よろしい。焦点距離35mm 絞り優先 F4 1/8000秒 ISO800 AWB スタンダード

ロケ地は、横浜にあり、重要文化財として指定されることになった「日本郵船氷川丸」。ロケ当日はココフリのイベントにお邪魔する形での撮影だった。ココフリはコスプレ向けの撮影会を定期的に、横浜を中心にユニークな場所で開催している。純粋なポートレートの撮影でも、オブジェクトのみの撮影でもOK。興味のある人はオフィシャルWebサイトをチェックしてほしい。

機関室。開放からシャープな描写をしてくれるが、絞ってみるとさらにステキになる。焦点距離24mm 絞り優先 F7.1 1/60秒 -0.3EV ISO1600 2600K スタンダード スピードライト

歪みについては、ワイド端でもこの程度。つぶれているかと思った暗所の階調もしっかりと拾っている。焦点距離24mm 絞り優先 F4 1/60秒 ISO160 AWB スタンダード スピードライト

30mm以上の焦点距離では、歪みはほとんど気にならない印象。焦点距離31mm マニュアル F4 1/60秒 ISO1600 AWB スタンダード

左上から右に向かって、F2.8/F4/F5.6/F8/F11/F16のデータ。開放からとてもシャープだが、こういった構造体の場合だと、F7.1~F9あたりが最適な印象