展示会場には、産業用ロボットやFA製品などの新製品が展示されたほか、一角には FIELD systemコーナーも設けられていた。このページでは、FIELD systemコーナーを中心にレポートする。
こちらはクランクシャフトのバラ積み取り出しロボット。内蔵ビジョンで3次元認識を行い、ケースに雑然とバラで入れられたパーツを正確につかみ取ることができるという |
こちらはゼロダウンタイム機能搭載のロボット。ロボットとサーバをネットワーク接続し、保守用のデータを収集。サーバでデータを解析し、機構部やコントローラの潜在的な問題を検知する |
前ページでは、FIELD systemはハード、ソフトを含めたCNC、ロボット、周辺デバイス、センサー向けのアナリティクスを提供するためのプラットフォームだと説明したが、会場内では、実際のハードウェアの構成例が展示されていた。
FIELD systemでは分散協調型機械学習を導入しているが、会場ではその展示も行われていた。
こちらは分散協調型機械学習の展示。上でバラ積み取り出しロボットを紹介したが、ゲームセンターのクレーンゲームのように、一度できちんと掴むのは難しい。この例は、3台のロボットを使って、どこを掴めば確実に取れるかを協調しながら学習する |
FIELD systemでは、前ページで紹介したZDTや、上で紹介した稼動状況の把握(MT-LINKi)のプログラムも動作させる予定だが、展示会場では深層学習を利用した故障の事前検知プログラムの例が紹介されていた。
また、FIELD systemは、同社の既存製品にも対応するという。下図はその対応例だ。
なお、ファナックではFIELD systemの提供にあわせ、これまでロボット、FA、ネットワークと分野別に分かれていたインテグレータを統括するトータルソリューションパートナー制度を開始する。現在、大手を中心に募集を行っているという。