スーツケースにビジネスバッグ、リュックにお土産袋……。とかく荷物が多くなりがちな旅行や出張。行き先が海外の場合は期間が長く、必然的に荷物も増えてしまう。これらを持って移動するだけで大変だけど、遠路はるばる訪れたからには、できるだけ写真も撮っておきたいもの。しかし、両手は手荷物で一杯。カメラを取り出す気にもなれず、結局あまり思い出も残らなかった……。そんな経験はないだろうか。そこで活躍するのが、カシオのデジタルカメラ「EXILIM EX-FR100」(以下、FR100)だ。

EXILIM EX-FR100

「写真を撮らずに旅を記録する」とは!?

下の写真は、BASELWORLD 2016の取材で訪欧した際の筆者装備である。過酷な取材日程を終え、ドイツの美しい風景の中で一泊して心を休めてから帰国しようと、とある田舎町の駅ホームに降り立ったところだ。が、資料満載で20kg近くにもなったスーツケースを含めて、手荷物はご覧の通り。周囲の風景でも撮りながら予約した宿へ……なんて絶対無理!

ホームに降り立った筆者。両手が塞がるほどの手荷物に「これじゃ写真を撮るどころじゃない!」

FR100の出番! 旅の記録はこれにお任せ!

そこで取り出したのがFR100。「Outdoor Recorder」の二つ名を持つ、分離合体型カメラだ。これを付属のカラビナで、リュックのベルトやアクセサリーフックに固定。インターバル撮影機能を使って、1分間隔でシャッターが切れるよう設定するのだ。これなら、ただ歩いているだけで、自動的に次々と写真を撮影してくれる。そう、Outdoor Recorderを「旅レコーダー」として使ってしまおう、というわけ。

合体時のサイズは(幅)60.9mm×(高)154.8mm×(奥行)38.7mm。センサーは1,020万画素の1/2.3型正方画素CMOS(裏面照射型)。メモリーカードはmicroSD、microSDHC、microSDXCに対応

カメラ部とコントローラー(モニター)部の分離合体を最大の特徴とするFR100だが、このように使うことが必須なわけではない

カラビナが付属。リュックやベルトに簡単に装着できる

撮影間隔は5秒~2分から設定できるが、歩きながらの撮影では1分間隔くらいがちょうど良さそう。歩くのが速い人や見どころが多い場所なら、30秒間隔でもいいかもしれない。臨機応変に対応してほしい。インターバル撮影の「開始」ボタンをタップしたら、いざ出発!

FR100のタッチパネルインタフェース。「INT」と書かれているのがインターバル撮影ボタン

インターバル撮影機能はなんと6種類から選べる充実ぶり

「インテリジェント」は、シャッターを切るタイミングでも手ブレしそうな状況ではシャッターを切らないなど、写真の品質を重視したモード。そのぶん、撮影される枚数は少なくなる

インターバル撮影の設定では、撮影間隔と撮影パターン(静止画か動画か)を選べる

設定できる撮影間隔は、5秒から2分まで

撮影パターンは、静止画と動画、静止画のみ、動画のみから選べる

開始ボタンにタッチすると、インターバル撮影が始まる

さて今回、編集H氏とともにやってきたのは、ドイツ南西部に位置するバーデン=ヴュルテンベルク州の「ゲンゲンバッハ」という小さな町。ICE(新幹線的な高速列車)の停車駅でもあるオッフェンブルク駅から、各駅停車に乗り換えてわずか2駅。とはとても思えない、閑静な佇まいだ。その電車も1時間に1~2本しかない。

重いスーツケースを引きずりつつ、ひとまずホテルへと向かう。途中、通りすがりの親切なご婦人が道を教えてくれたこともあって、スムーズに到着。フロントで名前を告げると女主人はとても歓待してくれ、まだ午前中にも関わらずチェックインを済ませることができた。

スマホで地図を見ながら宿へと向かっているところ。いかにも1人称視点的!

ドイツの歴史ある街は石畳の道が多く、スーツケースを転がすのも一苦労。自動撮影がありがたい!

ホテルに到着。写っているのは同行の編集H氏

部屋に案内してもらうエレベーターの中でも、シャッターが切れていた。女性はホテルの女主人

という具合に、特に立ち止まってシャッターを切ることなく、自動的に旅を記録してくれる旅レコーダーのFR100。さらに特筆すべき点がいくつもある。