仮装した人の群れが渋谷駅前のスクランブル交差点を埋め尽くす。この光景がもはや日本の秋の風物詩になった「ハロウィーン」。その後もクリスマス、正月、節分、バレンタインとイベントが続く。そして先日はサクラの開花宣言があり、いよいよ花見シーズンとなった。そんな花見とかぶるタイミングで、じわじわと広がりつつあるのが、「イースター」。秋の「ハロウィーン」に並ぶ、春の「イースター」となるのか、近年拡大する「イースター」市場はどんな広がりをみせるか。

今年の「イースター」は3月27日(日)

春の訪れを祝う「イースター」は、キリスト教でイエス・キリストが亡くなってから3日後に復活したと信じられていることなどから祝うようになった。春分の日が過ぎてから最初に訪れる満月の次の日曜日と、覚えにくい法則があり、毎年日付が変わる。今年だと3月27日(日)だ。キリスト教の信者が多い欧米などでは以前から一般的な行事だったが、日本ではクリスマスのように浸透した行事ではなく、ここ数年知られ始めた。

イースターの象徴「タマゴ」(写真:PIXTA)

「イースター」といえば「タマゴ」と「ウサギ」

「ハロウィーン」といえば、カボチャをモチーフにした飾りやお菓子、仮装して楽しむイベントとして、今や若者を始め幅広い世代に人気のあるお祭りとなっている。「イースター」だと、このカボチャにあたるのが、「タマゴ」と「ウサギ」だ。「タマゴ」は復活を意味しており、「ウサギ」は多産・豊かさの象徴だという。

「イースター」の認知度は86%にまで上昇

クックパッドが行ったアンケートによると、イースターの認知度は86%で昨年の77%から9%も上昇している。認知度上昇には「テーマパークなどでイースターにちなんだイベントが開催されている」ことなどが貢献しており、「イースター」に行いたいことでは、「イースターにちなんだ料理を食べたい」という回答が大きく上昇している。とはいえ、何をするイベントなのか、いまいちよくわからないという声は多い。すでに定着している欧米ではさまざまなイベントがあるが、日本では、タマゴを探す「エッグハント」というゲームや、タマゴをカラフルに装飾する「エッグペイント」、タマゴ料理を作って味わうというすごし方が見えつつある。ではこのイースター消費を取り込みたい企業側はどんなことを企画しているのだろうか。