説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『使わないBluetooth機器は登録抹消したほうがいい?』という質問に答えます。
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iPhoneにかぎらず、Bluetoothはデータを送受信する2台の機器が互いを登録する「ペアリング」が必要です。いちどペアリングを完了してしまえば、その登録情報を抹消しないかぎり一種の信頼関係が維持されるため、ユーザ認証なしに2台の機器で通信できます。
使わないBluetooth機器は登録抹消したほうがいいかとの質問ですが、気にならなければ放置して構いません。ペアリングの情報はデータ量がわずかで、内蔵ストレージを圧迫する心配はないと判断できます。そのBluetooth機器を手放してしまった場合はともかく、使う機会がわずかでも残っているのならば、面倒なペアリング作業を繰り返さないためにも登録を残して置くほうが賢明です。
使わない間にバッテリーを消費しないかという声もあるようですが、心配にはおよびません。確かに、電源をオンにすると(事前にペアリングを完了している)iPhoneと通信が始まり音楽の再生が始まるBluetoothスピーカーやカーオーディオシステムは存在しますが、Bluetooth 4.0の待機時における電力消費量はごくわずかです。しかも、それらの機器と通信するためだけに電力を消費するわけではありませんから、利用していない機器だから即ムダとはなりません。
ただし、マルチペアリング(複数のデバイスとペアリングできる機能)に対応しない一部のBluetooth機器は、利用しないのであればペアリングを解除しておくべきでしょう。たとえば、マルチペアリングに非対応のBluetoothキーボードをiPhoneとペアリングしている間、そのキーボードは他のスマートフォンやパソコンと新たにペアリングすることはできないため、iPhoneとのペアリング解除が必須となります。