A10ネットワークスは1月13日、DDoS防御専用のセキュリティアプライアンス「A10 Thunder TPS」のソフトウェアアップデート(Thunder TPSリリース3.2)を発表した。

Thunder TPSリリース3.2では、マルチベクトル型DDoS攻撃の検出精度向上と動的防御が可能になった。ここのところ、ボリューム攻撃やプロトコル攻撃といった単体のDDoS攻撃ではなく、これらを組み合わせたマルチベクトル型DDoS攻撃が増加しているため、対策を強化したという。複数のプロトコルに対応し、ふるまいに基づく"しきい値"を使ったトラフィックのベースラインにより、平常時のネットワーク状態を把握し、マルチベクトル型攻撃による異常を検出しやすくなる。また、攻撃に対する防御ポリシーを動的に適用。疑わしいトラフィックには、より厳しいポリシーによって段階的な排除を行い、正当なトラフィック破棄の最小化を図る。

また、Verisignのクラウド型DDoS防御サービス「Verisign Open Hybrid API」へのリダイレクトオプションが可能となり、アノマリー情報を送信してボリューム型DDoS攻撃の防御が必要な場合に、トラフィックをクラウドへ転送できるようになる。

加えて、オープンネットワーキング規格への対応を強化し、既存のDDoS対策ソリューションとの連携がより容易になった。SDNコントローラやその他セキュリティ製品などとの連携も改善を図っている。