米HPは、International CES 2016の開催に合わせて、ノートPCの新製品を発表。15.6型の4Kディスプレイを搭載して世界最薄・最軽量の製品などで、米ラスベガスで開かれたCESのk関連イベントに出展していた。

「Spectre x360」は15.6型と13.3型の2バージョンがあり、15.6型は4K(3840×2160)解像度のタッチスクリーン対応ディスプレイを搭載し、Intel Irisグラフィックス、16GBメモリの採用などによって画像や映像処理も快適に行えるスペックを実現。Bang & Olufsenによる4つのフロントスピーカーも備えており、音楽や映像の視聴も強化した。

HP Spectre x360 15.6"

キーボード部が360度回転してタブレットになるコンバーチブル型で、重量約1.8kg、厚さ15.9mmと、サイズの割には軽くて薄い。同サイズのディスプレイを備えたコンバーチブル型では世界最薄・最軽量だという。

コンバーチブル型なので1回転してタブレットになる

HPの中では最も大きいという64.5WHrのバッテリを搭載したことで、9.5時間(フルHDモデルは13.5時間)のバッテリ駆動を実現した。CPUはCore i7/i5、ストレージは最大512GB SSD、USB 3.0,USB Type-C、Mini Display Port、HDMIといったスペックとなっている。米国での発売は2月14日で、価格は1,149ドル。

本体側面

13.3型バージョンのSpectre x360は、有機ELディスプレイを採用し、解像度はクアッドHD。米国での発売は今春の予定で詳細なアスペックは明らかになっていないが、有機ELの採用によって広色域化と50gの軽量化が図られている、という。Intel Irisグラフィックス、最大1TBのSSDを搭載する。

Spectre x360 13.3"

本体側面

展示されていた製品はCore i7-6500Uを搭載し、メモリは8GBだった。側面にはUSB 3.0×3、SDカードスロット、HDMI、Mini Display Portを装備していた。

こちらもコンバーチブル型

12.1型の「Pavilion x2」は、従来の10.1型バージョンに対して、より大画面化を望む声に応えた製品だという。デタッチャブル型でタブレットとしても利用でき、キーボードとの接続部にはマグネットを採用しているため、装着も快適に行える。キーボードはフルサイズで、厚さは1.5mmと薄い。全体では15.3mmと薄型。重さは約1.46kg。

Pavilion x2

ディスプレイはフルHD+(1920×1280)で、画角は3:2。CPUはAtomと64GB eMMCまたはCore Mと128/256GB SSDから選択できる。USP Type-Cポートを備え、USB PDによる充電にも対応。フルサイズUSB 2.0、micro HDMI、マイクロSDカードスロットも備えている。Bang & Olufsenによるカスタマイズがされた2つのフロントスピーカーも搭載した。米国での発売は2月7日で、価格は499.99ドル。

本体側面

ディスプレイを開いたところ

ディスプレイ部が外れてタブレットになる

コンシューマ向けの製品として、「EliteBook Folio」の12.5型バージョンも出展。4Kディスプレイの搭載も可能で、Adobe RGB95%をカバーする広色域ディスプレイとなっている。ディスプレイは180度まで開いてフラットな状態でも使用できる。

EliteBook Folio

本体側面

CPUはCore M vProプロセッサで、バッテリ駆動時間は10時間。USB Type-Cも備えており、オプションのトラベルドック(3月発売、価格は119ドル)を使うことで端子の拡張が可能。Microsoftとの提携によってSkype for Businessを同梱するほか、Bang & Olufsenによるスピーカーも搭載している。米国での発売は3月で、価格は999ドル。

本体底面

USB Type-Cのトラベルドック

「EliteBook 1040 G3」は第6世代Core vProプロセッサ、PCIe Gen3接続のSSD、DDR4メモリといったハイスペックを搭載し、Bang & Olufsenのオーディオ技術を搭載したスピーカーやHP Noise Reduction Software、HP Clear Sound Amp技術を採用して、特にSkype for Businessのようなビデオ会議が高音質でクリアな音声で行える、としている。ディスプレイはフルHDまたはクアッドHDから選択可能。発売は1月で、価格は1,199ドル。ディスプレイサイズ違いのEliteBook 800も用意される。

EliteBook 1040 G3

本体側面

VR(仮想現実)レディ認定のデスクトップPCとして、「HP ENVY Phoenix」も発表された。HTCとのコラボレーションによるもので、同社のVRシステムを採用しており、ヘッドセットとコントローラーのフォトセンサーを組み合わせて室内の広さをトラッキングする。

ゲーミングPCとして高い性能を備え、Core i7 Kシリーズプロセッサ、2TBのHDD、AMD Radeon R9 390xまたはNVIDIA GTX 980 Tiを選択可能。発売は1月16日で、価格は1,699.99ドル。

HP ENVY Phoenix