日立システムズとウイングアーク1stは11月6日、中堅・中小規模製造業向けの業務システム分野で包括的な協業を開始した。協業の第1弾として、ウイングアーク1stの帳票基盤ソリューション「SVF」を「FutureStage製造業向け生産管理システム」の機能の1つとして組み込むとともに、標準帳票および帳票機能を全面刷新した。

「FutureStage製造業向け生産管理システム」と「SVF」の連携イメージ

これにより、従来は日立システムズのエンジニアが行っていたFutureStage製造業向け生産管理システムに関する帳票のカスタマイズ作業をエンドユーザーが簡単な操作で修正できるようになり、コストと工期を短縮することが可能。また、今後、ウイングアーク1stのBIツールや経営分析ツールとの連携強化も行い、FutureStage製造業向け生産管理システムのさらなる強化を図る。

日立システムズが販売するFutureStageシリーズは、製造業や流通業などの生産管理や販売管理をはじめとした基幹業務システムを行う製品で主に中堅・中小規模企業の顧客を対象にしている。特に各業界特有の業務要件を満たした機能を標準で備えた特定業種向けシステムは、カスタマイズせずに導入できるモデルとして採用されている。

一方、納品書や請求書、注文書などの帳票は、初期導入時にエンドユーザー向けにカスタマイズをしていたほか、導入後も取引先の要望に対応するため、帳票変更したいというニーズには、エンジニアが個別に対応していた。

こうした背景を踏まえ、日立システムズはウイングアーク1stのSVFをFutureStage製造業向け生産管理システムの標準機能として組み込んだ。ウイングアーク1stのSVFは、グラフィカルな操作画面のほか、「1帳票複数言語の正式サポート」「多言語対応プリンター機種の拡充」など、帳票のグローバル対応をサポートしている。

今後、日立システムズは協業を通じ、FutureStage製造業向け生産管理システムの拡販を図り、2016年度末までに35億円の販売を目指す。