世の中に小型デスクトップPCは数あれど、サードウェーブデジノスの「Diginnos DG-M01IW」はちょっと面白い、文庫本とほぼ同サイズの"バッテリ内蔵"小型PCだ。

CPUはAtom Z3735F(1.33GHz)でメモリ容量は2GB、ストレージは32GBのeMMCと、PCとしての基本スペックは8型の低価格タブレットやスティック型PCとほぼ変わらない。だが13時間の連続稼働が可能なバッテリを内蔵している点や、合計3ポートのUSB端子(USB2.0×2+microUSB×1)を用意している点などが大きな特徴となる。

これから全3回にわたりこの「Diginnos DG-M01IW」の使い勝手を試していくが、第1回目の今回は、本体の外観やベンチマーク結果などの基本性能をチェックしていこう。

「Diginnos DG-M01IW」。PCショップ「ドスパラ」各店で7月29日に発売した

■主な仕様   [製品名] Diginnos DG-M01IW   [CPU] Intel Atom Z3735F(1.33GHz)   [メモリ] 2GB   [ストレージ] 32GB eMMC   [光学ドライブ] ―   [グラフィックス] Intel HD Graphics(CPU内蔵)   [ディスプレイ] ―   [OS] Windows 10 Home 32bit   [直販価格(税別)] 19,800円  

文庫本サイズの小型ボディ

「Diginnos DG-M01IW」の本体サイズは、幅116×奥行き152×高さ15mmだ。大きさとしてはA6サイズ(幅105×奥行き148mm)の文庫本に近く、「これがPCなのか」と驚くほどコンパクトにまとまっている。テレビや液晶ディスプレイのHDMI端子に直接挿して使うスティック型PCよりは大きいものの、それなりにインパクトのある外観だ。

重量は約350g。平均的な文庫本の重さ(150~200g程度)と比べるとさすがに重いが、8型前後のタブレットと同程度で片手でも楽々と持ち上げることができる。

インターフェースとしては、周辺機器接続用にUSB2.0×2とmicroUSB×1が用意されている。電源コネクタが別に用意されているため、3ポートのUSB端子をフルに使うことが可能だ。映像出力にはMiniHDMI端子を利用するほか、microSD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロットやヘッドホン出力を搭載している。本体サイズはコンパクトながらも、十分実用的に使えるインターフェース構成だ。

本体サイズは幅116×奥行き152×高さ15mm。A6サイズ(幅105×奥行き148mm)の文庫本よりやや大きいが、見た目はほぼ同じだ

重量は実測で341gだった(写真左)。重量的には標準クラスの8型タブレットと変わらない。PCという先入観があるためか、実際に手に持ってみると非常に軽く感じる(写真右)

前面部にはUSB 2.0×2と電源ボタンが配置されている

背面には電源コネクタとヘッドホン出力、MiniHDMI、microUSB、microSD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット

セパレート型のデスクトップPCと同じように、液晶ディスプレイに接続して利用する

通信機能はIEEE802.11b/g/nの無線LANとBluetooth 4.0に対応している。付属品は液晶ディスプレイ接続用のMiniHDMI-HDMIケーブルとMicroUSB(オス)-USB(メス)変換ケーブル、ACアダプター、スタンドの構成だ。スタンドを利用すると接地面積がさらに小さくなるので、置き場所に困ることはないだろう。

「Diginnos DG-M01IW」はコンパクトな上にバッテリを内蔵しているので、外出先の液晶ディスプレイに接続して使うことも可能だ。ただし実際の利用にはケーブル類のほか、キーボードやマウスも必要になってくる。バッグに入れて持ち歩くなら、小型の入力デバイスも用意したほうがいい。

「Diginnos DG-M01IW」と付属品。MiniHDMI-HDMIケーブルは映像出力用で、USB変換アダプタはmicroUSB端子でフルサイズのUSB機器/ケーブルを利用するときに使う

付属のスタンドを使えば、本体を縦向きで設置できる。スタンドを使わずに寝かせた状態で設置すると本体内部に熱がこもりやすいので、縦置きでの利用が好ましい