文化庁は9月17日、国語施策の参考とするために平成7年度から実施している「国語に関する世論調査」の結果を発表した。調査対象は、全国16歳以上の男女3493人で、有効回収数は1942人。

今回、「やばい」「うざい」といった表現について、「使うことのある言い方」かどうかを聞いている。

「やばい」については、「とてもすばらしい(良い、おいしい、かっこいいなども含む)」という意味で使っているかどうかを聞いたところ、「ある」という回答が26.9%となった。ある」と回答した割合は、年代が低いほど高くなる傾向があり、16~19歳で91.5%と最も高く、これに20代(79.1%)が続く。

「ある」の割合が「ない」の割合を上回っていたのは、平成16年度調査では20代以下であったのに対し,今回調査では30代以下となっている。

とてもすばらしい(良い、おいしい、かっこいいなども含む)」という意味で「やばい」と言うか? 資料:文化庁

また、面倒くさいことや不快感・嫌悪感を表わす時に「うざい」と言うかどうかを聞いたところ、「ある」という回答が20%となった。「やばい」と同様に、「ある」と回答した割合は年代が低いほど高くなる傾向があり、16~19歳で78.0%と最も高くなっている。20代では5割程度、30代以上では5割未満と なっている。

面倒くさいことや不快感・嫌悪感を表わす時に「うざい」と言うか? 資料:文化庁

例年と同様に、間違って使われやすい慣用句についても調査が行われた。今年は「おもむろに」「枯れ木も山のにぎわい」「小春日和」「天に唾する」について意味や言い方について聞かれたが、本来とは違う意味を選んだ割合が最も多かったのは「枯れ木も山のにぎわい」だった。

平成16年度の結果と比較すると、「枯れ木も山のにぎわい」は本来の意味ではないほうを選択した割合が12ポイント増加しているという。

どちらの意味だと思うか? 資料:文化庁