説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「iOS 9にアップデートするとき、事前準備は必要ですか?」という質問に答えます。

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iOS 9の動作対象機種で内蔵ストレージに1.3GB以上の空き領域があれば、iOS 9へのアップデートは可能です。空き領域が1.3GBに満たない場合は、撮りためた写真やビデオを整理したりアプリを削除したりしなければなりません。空き領域が不足していると作業を進めることができないため、この点については回避しようがありません。大切な写真やビデオは、この機会にパソコンへ転送するなりクラウドへコピーするなり対処しましょう。

必須ではありませんが、アップデートを開始する前にバックアップは作成しておくべきです。iOSのアップデートでアプリのデータが消えてしまうことは基本的にありませんが、アップデート後アプリが正常動作しなくなる可能性はあります。バックアップ先はクラウド(iCloud)とパソコン(iTunes)を選択できますが、アプリ内のデータ/履歴やパスワードも保存できるパソコンへのバックアップが確実なうえ、iCloudと比較して高速です。

利用しているサードパーティー製アプリの対応状況も調べておきましょう。しっかりしたアプリ開発元であれば、iOS 9の配布開始前に対応アップデータをApp Storeで公開していますし、間に合わないにしてもWEBサイトなどで対応予定の有無を告知をしています。重要なアプリがiOS 9に未対応の場合、OSアップデートを遅らせるという対応がとれますから、後先考えずにアップデートして肝心のアプリが動かず困り果てる、という事態を回避できます。

安定したWi-Fi回線と電源の確保も重要です。ダウンロードするiOS 9の本体は1ギガバイトを超える容量ですから、低速/接続が不安定なWi-Fi回線の利用は避けるべきです。バッテリー残量が50%未満のときはアップデートできない仕掛けがあるものの、フル充電かつ電源を接続した状態でアップデート作業を進めるほうがより安全です。アップデートを開始すると取り消しできませんから、慎重に作業を進めましょう。

「設定」のアイコン右上にバッジが現れれば、iOS 9にアップデートできる合図です。それまでに準備を済ませておきましょう