パナソニックは9月9日、ななめドラム洗濯機の新シリーズ「Cuble(キューブル)」を発表した。同日に開催された新製品発表会には、パナソニック アプライアンス社の原昭一郎氏や、同社で洗濯機を担当する西村淳吾氏が登壇。ゲストとして、パナソニックのイメージキャラクターを務める俳優の西島秀俊さんも登場した。

キュービックフォルムが特徴的な「Cuble」。発表会には西島秀俊さんも登場

「ふだんプレミアム」

Cubleは、ななめ10度のドラム槽を採用した「ななめドラム洗濯機」の新シリーズ。新たに、水平・垂直の本体形状「キュービックフォルム」を採用している。投入口の面積を138%に拡大するなど、デザインだけでなく使い勝手の向上も図った製品だ。詳細についてはこちらの記事を参照のこと。

今回、Cubleというプロダクトだけでなく、パナソニックは「ふだんプレミアム」というコミュニケーションテーマも発表。家電としての機能だけでなく、インテリアにマッチする空間価値も重視し、「感性に響く家電」を提案していく。

「ふだんプレミアム」「なんでもないふだんを、宝物にしよう」というコミュニケーションテーマで展開する

進化を遂げてきたななめドラム洗濯機

パナソニック アプライアンス社 コンシューマーマーケティング ジャパン本部 副本部長 原昭一郎氏

発表会には、パナソニック アプライアンス社 コンシューマーマーケティング ジャパン本部 副本部長 原昭一郎氏が登壇し、パナソニックのななめドラム洗濯機の進化や、今後の目標について語った。

原氏によれば、2003年に世界初の「30°ななめドラム」洗濯機を発売して以来、パナソニックのななめドラム洗濯機はさまざまな進化を遂げてきた。累計販売台数は300万台になるという。

ドラム式洗濯機の購入意向と満足度を調査したところ、約54%の人が「ドラム」の購入意向があると回答し、満足度についても約95%という結果になった。これを踏まえ、洗濯機としての機能価値を持ったうえで、インテリアにマッチするなど空間価値も持った新シリーズ「Cuble」を開発したとする。

Cubleで、2016年度はパナソニックのななめドラム洗濯機における販売構成比(金額)、市場シェア(金額)とも50%以上を目指す。

ななめドラム洗濯機の購入意向、満足度を調査。そして誕生したのがCuble

居心地の良いサニタリー空間へ

パナソニック アプライアンス社 コンシューマーマーケティング ジャパン本部 洗濯機チーム 西村淳吾氏

続いて、パナソニック アプライアンス社 コンシューマーマーケティング ジャパン本部 洗濯機チーム 西村淳吾氏が登壇した。西村氏は、Cubleの開発やデザイン設計について「サニタリー空間に思いを馳せた」と語る。Cubleの特徴はなんといっても、その直線的でシンプルなデザインだ。「家電製品としてのノイズを極力排除したい」という思いから、キュービックフォルムを採用。立方体のような本体形状だけでなく、操作部の表示やドラム部分を縁取る銀色のリングなどは主張しすぎず、インテリアになじみやすいデザインに。前面のフラットフェイスは見た目だけでなく、掃除しやすいというメリットももたらしてくれる。

西村氏は「サニタリー空間を、作業場から居心地の良い場所へ」と語り、洗濯機のデザインが変わることで、洗濯という家事への価値観も変わってくると述べた。なんでもない毎日を心地よく過ごせることで、家事そのものも楽しくなり、「ふだんプレミアム」を実現できるとする。

3通りの展示。インテリアを邪魔しないデザイン

よく見るとリングも微妙に角度や幅が上下で異なる。これもデザイン上の工夫だという

試作を重ねた操作部。下からライトを当てて操作部を表示させるが、いちばん下はボタンが透けて見えてしまうため却下。印刷などの工夫で、使用しないときには見えない操作部が実現

ミニチュアモデルなども展示された。写真右はフラットフェイス検討用ブロックを拡大したもの。「どうしたら陰が出ないか」ということを何回も試した結果、たどりついたのがこのカーブである

デザインだけでなく、洗浄機能ももちろん充実。黄ばみ汚れを落とす「温水機能」や、衣類の縮みや傷み・シワを抑えながら乾燥させる「低温風パワフル乾燥」、洗濯槽洗剤の効果を高める「約30℃槽洗浄コース」などを搭載

次ページでは、ゲストの西島秀俊さんも登場したトークセッションの様子を紹介する。