近隣の検索

Appleの地図が利用できるようになってから、筆者の目についた点は、「カフェやレストランなどのスポットのアイコンが目立つこと」だった。

これは筆者の個人的な感覚だが、地図はやはり客観的で、中立的であるものを「正しい地図」だと感じる。描かれている形や距離感の正確性もさることながら、作成者や検閲者の意向から、歴史的に正しく記さなかった時代も存在していたこともあり、地図には中立的であることを求めてしまう。

その視点からすると、Appleの地図は、人々が訪れるスポットを優先している地図であり、間違っているわけではないが、中立性は感じられない印象を受けていた。

ただ、スマートフォン上で地図を利用する際、前述のような「正しさ」を求めた使い方をするか? と言われるとそうとは限らない。むしろ、どこかへ行こうという目的性によって地図を利用するわけで、その行き先が強調されている地図には便利さを感じるだろう。

この便利さをiOS 9の地図では「Nearby」検索として高めている。例えばカフェやレストラン、駐車場などは、候補として現れたアイコンをタップするだけで候補を絞り込み、選択することができる仕組みを備えた。

近隣の施設の検索は、表示されるおすすめのジャンルのボタンをタップするだけで可能となる