キヤノンは9月7日、APS-Hサイズ(約29.2×20.2mm)で世界最高画素(※)となる約2億5,000万画素(19,580×12,600画素)のCMOSセンサーを開発したと発表した。キヤノンでは、特殊監視・防犯機器への応用や超高精細計測機器・産業機器への応用、映像表現分野への応用などを想定している。 ※キヤノン調べ。

約2億5,000万画素のCMOSセンサー(左)と、新開発センサーを搭載した試作カメラ(右)。試作カメラに装着されたレンズは「EF35mm F1.4 L II USM」

今回発表されたのは、APS-Hサイズ・約2億5,000万画素のCMOSセンサー。このセンサーを搭載したカメラを用いて、撮影場所から約18km先を飛行する飛行機の機体文字を識別することに成功したという。撮影は光学ズームと電子ズームを組み合わせて行い、撮影した映像の約1/40,000の領域を拡大して識別した。

約2億5,000万画素という超多画素でありながら、回路の微細化や信号処理技術の進化によって、1秒間に12億5,000万画素の信号読み出しを実現。これにより、毎秒5コマでの動画撮影が可能になった。撮影した動画はフルHD(1,920×1,080画素)動画の約125倍、4K(3,840×2,160画素)の約30倍の解像度を持つ。また、画素の微細化に対応した構造を採用することで、高感度・低ノイズも実現している。