防塵防滴構造のマグネシウム合金ボディ
次に、ボディの外観を見てみよう。画質以外に違いはないので、ここから先の内容は「5Ds」と「5Ds R」の両モデルに共通した話である。
外観デザインおよび操作の基本部分は、2012年に発売された有効2,230万画素のフルサイズ機「EOS 5D Mark III」から多くを継承している。流れるような曲面を多用した、EOSシリーズではお馴染みの形状だ。外装はマグネシウム合金製。手に取ると高品位な質感と手触りが感じられ、がっしりとした剛性も伝わってくる。
外径寸法は「5D Mark III」とまったく同じで、幅152×高さ116.4×奥行き76.4mm。バッテリーとカードを含めた質量は20g軽くなり、約930g。一般的な基準では大きくて重いカメラだが、より上位のプロ仕様機「EOS-1D X」に比べると一回り以上小さくて軽い。
ファインダーには倍率0.71倍・視野率100%のペンタプリズムを搭載。十分な広さと明るさがあり、見やすさは良好だ。ファインダー内に組み込まれた透過型液晶によって、クロップ時の枠や電子水準器、フリッカー検知などの各種情報をオーバーレイ表示できる点も便利である。
モニターは3.2型ワイド・約104万ドットのTFT液晶。背面の専用ボタンを押すとミラーアップが行われ、ライブビュー映像が表示される。ライブビュー時のAFは、「5D Mark III」と同じくコントラスト検出方式だが、測距のスピードは少し高速化している。
ライブビューの表示中に拡大ボタンを押した場合には、表示を約6倍および約16倍に拡大できる。「5D Mark III」の約5倍/10倍拡大よりも拡大率が高まり、厳密なマニュアルフォーカス操作がしやすくなった点がありがたい。