米Googleは現地18日、家庭用向けの無線LANルーター「OnHub」を発表した。Wi-Fiにまつわる設定の煩雑さや性能などの問題を排除し、高速かつ安全、容易に使えるWi-Fiを提供するという。価格は199.99ドル、米国で発売開始した。
「OnHub」は、TP-LINKと提携して作成したGoogleのハードウェアとなる。周波数帯は2.4GHzと5GHz帯をサポート、WiFi規格はIEEE 802.11 a/b/g/n/acに対応した。通信速度は最大1900Mbps。WiFiのほか、Bluetooth Smart Ready、Google Weaveなどもサポートしており、将来登場が見込まれるスマートデバイスにも対応できるとしている。
OnHubは高さ7.5インチ(約19㎝)、直径4.6インチ(約12㎝)の筒型の機器で、状態を知らせるライトを上部に配置し、内部には2.4GHz帯向けに6本、5GHz帯向けに6本、混雑を感知するセンシング用に1本と、合計13のアンテナを組み込んだ。Wi-Fiルーターは部屋の中央や高いところ(部屋の隅や床の上ではなく)に置くことで性能を改善できるが、OnHubでは部屋の中に置きやすいようコード類のないすっきりとしたデザインにした。
設定も簡素化し、独自のアンテナデザインとバックグラウンドで動くソフトウェアにより、状況に応じて高速な通信を提供するチャネルを自動で選択する。これにより、電波干渉問題を削減でき最高のパフォーマンスでネットワークを利用できるとしている。また、接続するデバイスの優先度も設定可能という。
あわせてWi-Fi接続状況を確認するAndroid、iOS対応の「Google On」アプリを提供する。Wi-Fiに問題があるときは、解決策を提案してくれるという。アプリからWi-FiパスワードをSMSや電子メールで通知することも可能。
OnHubは同日発売を開始した。価格は199.99ドルで、米国ではGoogle Store、TP-LINKのオンラインストアのほか、Amazon、Walmart(オンラインストア)などで購入できる。今後数週間以内に、米国とカナダの小売でも購入できるようになるという。
Googleによると、他のハードウェアメーカーとOnHubデバイスを設計中とのこと。2015年中にASUSから発表があると予告している。