「リアル鬼ごっこ」というホラー小説をご存じだろうか? 映画やマンガで知っているという人もいるかもしれないが、「佐藤」姓の人物が皆"リアルな"鬼ごっこに強制参加させられるという話だ。

この7月に公開された映画「リアル鬼ごっこ」は、題名こそ同じものの、完全なオリジナル作品として制作され、トリンドル 玲奈さんや篠田 麻里子さんらが出演している。そのリアル鬼ごっこを、"リアルに"体感できるイベントが山梨県・富士吉田市の富士急ハイランドにこの夏、登場した。

富士急ハイランドといえば、「FUJIYAMA」などの絶叫マシンや、一時期、歩行距離が世界一長いお化け屋敷として認定されたことで有名な「絶叫戦慄迷宮」などのイメージが強いだろう。ちなみに、戦慄迷宮は「絶凶・戦慄迷宮」として、この夏に2年ぶりにリニューアルされたばかりだ。ぜひ、足を運んでみてほしい。

富士急ハイランド。お盆直前の平日ながら、人気アトラクションは軒並み数時間待ちなど、かなりの盛況ぶり

絶望要塞2は潜入することがミッション。ALSOKの巡回監視ロボットが配備されており、筆者は一瞬見切れただけで、すぐに捕まってしまった

FUJIYAMAは平日でも2時間待ち

取材日は晴天で日陰で休むお客さんも多かった

絶凶・戦慄迷宮はウォークスルー型のお化け屋敷。その怖さは、ぜひ現地で

大人も楽しめる鬼ごっこ

さて、話を本題に戻そう。リアル鬼ごっこの公開を記念した「巨大遊園地からの逃走」という"リアル鬼ごっこ"のイベントは、富士急ハイランド園内全域を使ったイベント。園内のあらゆる場所を訪れながら、そして、鬼に追われながらも謎を解いていくというゲームだ。

園内全域を回る鬼ごっこイベント。1日3回行われており、当日も100名近い人がゲームに参加していた

ゲームには自身が持つスマートフォンを利用。アプリを落として園内を動きまわって謎を解いていく。複数の鬼が園内を動きまわっており、鬼が近づいてくると体力がなくなり、ゲームオーバーとなってしまう(※ゲームオーバーだが、"おあしす"と呼ばれるヒーリングポイントで復活できる。また、"どうぐや"、の道具なども用意されている)。

ゲーム画面。鬼が近づくと警告音が鳴る

鬼は、見た目でわかる鬼(左)だけでなく、"逃走者"(右)に紛れた鬼も存在するため、注意が必要

ゲーム中に出題される4つの"しつもん"を解くために、それぞれ4箇所に設置されている"てがかり"を見つけに回らなければならないため、制限時間の1時間は園内を歩き回ることになる。取材を行った8月上旬のとある日は、快晴で雲1つなく、かなりの汗をかいたので、参加する際は適度な水分補給をオススメしたい。

ゲームのポイントで言えば、4つの"てがかり"をもとに4つの"しつもん"を解くため、合計16スポットに足を運ぶことになる。富士急ハイランドへ訪れた経験を持つ人ならわかるが、いたるところに絶叫マシンが存在する園内は決して狭くなく、1時間という制限時間はみるみるうちに減っていく。

それに加えて、厄介な存在が、やはり"鬼"だ。鬼が近くにいると体力がなくなるのは触れた通りだが、スマートフォンを見ながらだと近づいてくることに気づかない。そのため、スマートフォンから急に音とバイブレーションが起こるとかなり驚く。しかも、少し離れただけではなかなか接近判定が解除されないため、かなり頑張る必要がある。もちろん、鬼が近づいている状況だけでなく、鬼を見つけた場合には先んじて"迂回する"必要も出てくる。せっかく最短ルートで歩いていても、鬼が一本道で真正面にいると避けざるを得ず、やはりかなりのタイムロスになってしまう。時間との勝負を意識しつつ、"謎解き"を楽しんでほしい。