米Microsoftは7月22日(現地時間)、Microsoft Garageプロジェクトで開発された「Send」を北米で公開した。Eメールアドレスを使って、インスタントメッセンジャー(IM)やショートメッセージングサービス(SMS)のようにメッセージを交換できるコミュニケーション・ツールだ。ビジネスユーザーおよび学校・教育機関のユーザーをターゲットにしており、公開時点で対応環境はiPhoneに限られている。

IMやSMSでは用件だけを伝えるすばやいメッセージのやり取りが可能だが、相手が同じIMアプリをインストールしていなかったり、相手の携帯電話の番号が分からない時もある。SendはOffice 365のビジネスおよびエデュケーション向けのメールアカウントに接続し、メールアドレスを使ってIMやSMSのようにメッセージを交換できるようにする。コンタクト(メールアドレス)をワンタップするだけで会話が始まり、本文のみを書き込んで送信する。件名などを入力する必要はない。Sendアプリ上でのメッセージのやり取りはIMクライアントのような表示だが、Sendはメールであり、Sendアプリを使用していない人はメールアプリで対応できる。Office 365に接続するため全ての会話はOutlookに同期され、Sendで開始した会話をメールクライアントで続けることも可能だ。

会話できるEメール「Send」

件名や署名などは入れずに、用件だけを書いて送信

メールアドレスにメッセージを送るので、メールアプリでも対応可能

Microsoft Garageは、Microsoftの社員やインターンがアイディアを幅広く自由に試すプロジェクトで、その成果の一部をGarageのサイトで公開している。22日時点でSendはiPhone用アプリのみだが、Windows Phone向けとAndroid向けのアプリの提供も予定しており、また対応するメールアカウントの拡大も計画している。