WeaveはiOSもサポート

Weaveの強みは、Androidだけでなく、iOSもサポートする点だ。おそらくiOS用のBrilloアプリを用意するなどして、AndroidだけでなくiOSからも制御できるようになるので、開発者としてはWeave対応の機器(=Brillo機器)を開発すれば、ほぼすべてのスマートフォンプラットフォームをサポートすることになる。こうなれば、わざわざHomeKitをサポートする開発者はいないだろう。ちなみに、実はオープンソースでも「openHAB」というスマートハウス向けのオープンな仕様が策定される動きがあったのだが、Weaveはこれを食う形になってしまった。

実際問題、業界のスタンダードとなる上で、HomeKitとWeaveのどちらが有利になるかは、判断が難しい。HomeKitは2014年9月に発表されており、その時点で対応を表明するメーカーも多かった。HomeKit対応製品は今月にも登場すると言われている。iPhoneだけでなくApple TVからも制御できるようになるという噂も根強い。

一方、Weaveはまだ発表されてから一週間も経っておらず、仕様が固まって正規にリリースされるのは今年の第4四半期と、半年先だ。そもそも、利用にはBrillo対応のIoT機器が登場しなければならないため、こちらも登場を待たねばならない。

一方、スマートホーム機器の走りでもあり、米国では100万台以上を売り上げたと言われる人気の高いサーモスタット「Nest」が対応機器のひとつになるのはほぼ確実であり、この辺はHomeKitよりも優位と言えるだろう。

Nestはもともと独自の開発環境を提供していたが、今後はBrilloに集約されるようになるだろう