前述の通り、カメラ自体のスペックも十分だ。35mm判換算25~450mmの18倍ズームレンズを採用し、レンズのF値はF3.5~F5.9。コンパクトかつ高倍率ズームを備えているので、使い勝手はいい。

自分撮りがしやすいチルト液晶を搭載

無線LANでの画像転送を行いながら写真を撮影する――といったマルチタスクを実現する高速なEXILIMエンジンHS Ver.3を搭載。2つのCPUと2つの画像処理プロセッサによって、写真撮影に影響を与えず画像転送を行うことができる。

レンズ左下にあるのが前面シャッターボタン

このほか、上方向に180度回転する3.0型チルト液晶とカメラ前面にシャッターボタンを搭載。自分を確認しながら撮影できるいわゆる「自分撮り」にも対応する。カメラの前に手をかざすとタイマーが作動する「モーションシャッターや」肌のテカリを抑え、顔を明るく記録する「メイクアップモード」といった自分撮りと相性がよい撮影補助機能も備える。

光学ズームがあると、ちょっと離れた場所にある被写体も撮りやすい。このあたりはスマートフォンに対する明確な優位点だ

18倍までズームして撮影

画像効果が加えられるアートショットは12種類。簡単に雰囲気ある写真が撮れる。被写体にあわせて最適な設定にしてくれるベストショット機能も搭載

ピントが合わせにくい被写体でもオートフォーカスは素早く動く

ホワイトバランスも正確で、見た目に近い薄い色合いを再現している。派手さはない忠実な表現だ

こういう食事をツイートしたくなったら、撮影してすぐにスマートフォンに転送されるので便利

EX-ZR1600は、デジタルカメラを単に写真を撮影するだけの道具としてではなく、スマートフォンを経由したコミュニケーションツールとして利用することができる。本稿で紹介した通り、「意識せずに、ふたつの機器を接続して写真撮影を楽しめる」というのが最大の特徴だ。TwitterやFacebookなどのソーシャルサービスにきれいな写真を投稿して、自身を表現したいという人は、購入を検討してみてはいかがだろうか?

(執筆:三谷真)