続いて、「LIFEBOOK SH90/T」のスペックとベンチマーク結果について紹介しよう。CPUはBroadwell世代のIntel Core i5-5200U(2.20GHz)で、メモリ容量は4GB、ストレージは500GBのハイブリッドHDDだ。ミドルレンジ向けのノートPCとしては、比較的スタンダードなパーツ構成だと言える。
Windowsシステム評価ツールの結果は下表の通り。最新型のBroadwell世代CPUを搭載しているだけあって「プロセッサ」のスコアは高いが、「メモリ」と「プライマリハードディスク」のスコアが「5.9」と伸び悩んでいる。といっても4GBメモリとHDDの構成では「5.9」がそれぞれの最高スコアで、日常的には十分な性能だ。
Windowsシステム評価ツールの結果(Windowsエクスペリエンスインデックス)
CpuScore(プロセッサ) | 7.3 |
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MemoryScore(メモリ) | 5.9 |
GraphicsScore(グラフィックス) | 4.5 |
GamingScore(ゲーム用グラフィックス) | 5.1 |
DiskScore(プライマリハードディスク) | 5.9 |
CPU性能を計測する「CINEBENCH」では「200cb」とかなり高めの結果となった。CPU単体の性能は高性能だといえる。
本機はNAND型フラッシュメモリを内蔵したハイブリッド型HDDをストレージとして採用するが、より高速ななSSDを搭載していれば全体的な体感速度はより向上する。だがHDDには容量が大きく価格が安いというメリットがあり、写真や動画を管理するなら、HDD搭載モデルのほうが適切だろう。どうしてもSSDを利用したいという場合は、直販モデル「LIFEBOOK WS1/T」を選ぶという手もある。
総合的なパフォーマンスを計測する「PCMark 8」では、以下のような結果となった。それほど高くはない結果なのだが、メモリ容量が4GBでストレージにHDDを採用している点がスコアに大きく影響しているのかもしれない。だが、動画編集や3D制作など負荷の高い作業でなければ、問題なく利用できるレベルだ。
一応、「LIFEBOOK SH90/T」の3D描画性能について触れておこう。グラフィックス機能としてはCPU内蔵のIntel HD Graphics 5500を使用するため、3D描画性能はそれほど高くない。総合的な3D性能を計測する「3DMark」の結果を見ても、高い3D描画性能が必要なゲームを快適に遊ぶには少々厳しいといったところだ。
ただし国内メーカーのオンライン3Dゲームであれば、解像度や画質を調整することである程度遊べるだろう。実際にゲーム系ベンチマークソフトを試してみたところ、解像度1,280×720ドットの標準画質で「普通」という評価が出ている。それでもガッツリ遊べるほどではなく、あくまでも息抜き程度のライトなプレイとして考えておいたほうがいい。
バッテリ駆動は実測で約11時間
カタログ上のバッテリ駆動時間は約14時間(JEITA 2.0)だが、実際のバッテリ駆動時間はどうだろうか。バッテリ計測ソフト「BBench」で10秒ごとのキー入力と60秒ごとのWebアクセスを有効化しテストしたところ、10時間56分でバッテリ残量が5%へ達した(Windows 8.1の電源プランは「省電力」を選択)。
公称値よりも3時間あまり短い結果となったが、約11時間駆動すれば十分だろう。ネットを使わない時は無線LANをオフにすれば、今回のテスト結果よりも長く駆動する可能性はある。負荷の高い作業を続ければ駆動時間は短くなるが、それでも丸1日は十分持つはずだ。