多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「録画したテレビ番組を2台目のスマホで再生できる?」という質問に答えます。

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録画したテレビ番組は、ビデオレコーダーがネットワーク(DLNA)対応かつ著作権保護技術(DTCP-IP)をサポートした機種であれば、スマートフォンで視聴できます。その場で再生するストリーミングだけでなく、スマートフォンにコピーすれば通信に頼らず再生できます(持ち出し機能)。Panasonic、SHARP、SONYといった国内メーカーの最新モデルは多くがその条件を満たしていますから、スマートフォンがあればいつ/どこでも録画済番組を視聴できる時代になったといえます。

しかし、録画済番組を"別の機器で再生する"となると話は変わってきます。持ち出し機能を利用するとき、転送先としてメモリではなくmicro SDカードを指定することは可能ですが(指定できないアプリもあります)、著作権保護技術の関係で転送した録画済番組を再生できるのは転送時に使用したスマートフォンに限られます。micro SDカードは転送時に利用したスマートフォンにひも付けられるため、micro SDカードに録画済み番組をコピーしてそれを2台目のスマートフォンで再生する、という使い方はできません。

上述したことを可能にする技術が「SeeQVault(シーキューボルト)」です。SeeQVault対応SDカードと同技術に対応したビデオレコーダを用意すれば、スマートフォンにひも付けられることなく録画済番組をSeeQVault対応SDカードにコピーできます。なお、SeeQVault対応ハードディスクも市販されていますが、SDカードとは異なり各社のビデオレコーダーでファイルシステムが異なるため再生互換性はありません。

スマートフォンでコピーした録画済番組をタブレットで見たいときには、SeeQVault対応SDカードとメモリカードリーダを仲介役にすれば、それが可能になります。SeeQVault対応SDカードリーダは、現在のところSONYの「WG-C20」程度で、Android版再生アプリ「ピクセラ SeeQVaultプレーヤー」の公開も5月と先の話ですが、端末を選ばず録画済番組を再生しやすくなることは確かです。近い将来、SeeQVault対応micro SDカードスロットを備えたAndroid端末の登場も見込まれていますから、より扱いやすくなることでしょう。

SeeQVault対応(micro)SDカードとカードリーダを用意すれば、録画済番組の貸し借りが可能になります

(記事提供: AndroWire編集部)