米Microsoftが23日(現地時間)に発表した2015年度第3四半期 (2015年1-3月)決算は増収減益だった。デスクトップPC需要の低迷、ドル高の大きなマイナス影響の可能性が指摘されていたが、売上・利益ともアナリストの予想を上回った。

3月期の売上高は217億2900万ドルで前年同期比6%増。純利益は12%減の49億8500万ドル(1株あたり0.61ドル)だった。減益は5四半期連続。Thomson Reutersがまとめた予想は、売上高210億ドル、1株利益0.51ドルだった。

デバイス&コンシューマ (D&C)

D&C部門の売上高は90億ドルで前年同期比8%増だった。D&Cライセンシングは売上高34億8000万ドルで24%減。Windows XPのサポート終了に伴う買い替え需要が収まり、反動減でWindows OEM Proの売上が19%減と落ち込み、またWindows OEM non-Proもチャネル在庫の削減で26%減となった。コンシューマ向けのOfficeもOffice 365 Home/Personalへの移行と、日本のPC市場が落ち込んだ影響で41%減だった。Windows Phoneのライセンス売上も使用料が低いデバイスの割合が増加したことで16%減となった。

コンピューティング&ゲーミング・ハードウエアは「Surface Pro 3」が好調を維持し、Surfaceの売上が前年同期比44%増の7億1300万ドルだった。一方Xboxの売上は、Xbox One発売の勢いが続いていた昨年3月期から24%減だった。携帯電話の売上高は14億ドル。Lumiaスマートフォンの販売台数は860万台で18%増。

その他のD&C部門は売上高22億8000万ドルで前年同期比25%増。一般向けOffice 365の契約者が前期から35%増加し、1240万人を超えた。また米国におけるBingのシェアが20.1%に増え、検索ごとの広告売上も上昇し、オンライン広告収入が21%増だった。

コマーシャル

コマーシャル部門の売上高は128億ドルで、前年同期比5%増だった。サーバ製品のライセンス売上が10%増だったが、Officeコマーシャル製品が16%減、Windowsボリュームライセンスが2%減で、コマーシャルライセンス全体では3%減だった。その他のコマーシャル事業は45%増。Office 365、Azure、Dynamics CRM Onlineなどによって、コマーシャルクラウドサービスの売上が106%増だった。