Uberは福岡県で2月に開始したライドシェアの検証プログラム「みんなのUber」の第1フェーズを終了したと公式ブログ上で5日に発表した。第1フェーズの検証内容を踏まえて、現在は第2フェーズの実施を模索しているという。

みんなのUberは、iOSおよびAndroid向けの「Uber」アプリから同プログラムに参加する運転者の車を呼び、目的地まで移送してくれる検証プログラム。 Uberでは、移動手段が必要な際に、近くで運転する人と、移動が必要な人をマッチングするライドシェアが、リソースの共有を促し、交通ニーズを高めると認識。産学連携機構九州とパートナーシップを結び、都市の効率化と利便性の向上を目的に、2月から福岡県で検証プログラムを始めていた。

しかし、今月初頭に事態が一転。同検証プログラムに参加した運転者には報酬が支払われており、これが無許可でタクシー業を行う白タク行為にあたるとして、国土交通省は検証プログラムの中止を要請したなどと報道されると、Uberでは5日になってみんなのUberの第1フェーズを終了すると表明した。

5日発表のブログでは、第一フェーズの終了は、ライドシェアの初期段階の分析を行う上で必要なデータを収集できたためとしており、報道内容との因果については明らかにされていない。公式ブログでは、「引き続き国土交通省と話し合い、本プログラムの内容を伝えながら、もし懸念点等があれば払拭し、みんなのUberを通じて次世代の交通のあり方を検証していきたいと思います」と述べ、第1フェーズの検証を踏まえて、より具体的な移動ニーズが探れるよう、第2フェーズの検証プログラムの実施を模索していく方向だ。