2015年2月16日、VAIOは、オリジナル製品第1号となる2-in-1 PC「VAIO Z」を発表した。VAIOブランドの最高峰シリーズ「Z」の名前を冠したこの新PCのタッチ&トライとして、VAIOはファン向けイベント「VAIO meeting 2015」を企画した。

倍率十数倍もの抽選を乗り越えたVAIO愛好者らが集った「VAIO meeting 2015」では、VAIO Z本体の分解(解説付き)や特別仕様のVAIO Zが当たるじゃんけんイベントなどを開催。本稿ではその模様を写真でレポートしよう。

VAIO meeting 2015開始前

東京・渋谷ヒカリエで19時から開催されたファン向けイベント「VAIO meeting 2015」。参加者はざっとみたところメディア含め約130人程度で、会場のキャパシティちょうど一杯。開始前の独特な高揚感が感じられる。ちなみに、会場は当日15時から開催された、VAIO新商品発表会で使われた会場と同じ場所だ。

受付にはVAIOスタッフがずらり。お揃いのVAIOブルゾンでお出迎え

ブルゾンの腕の部分には、本社がある長野県安曇野の山々の稜線がデザインされた「made in azumino japan」のロゴが!

参加者には安曇野生産のジュースや水、イベントのアジェンダ、そして「VAIO meeting 2015」のイベントパスが配られました。イベントパスは、実際に服に貼り付けて使う用と保存用の2枚を同梱するという気合っぷり

いよいよスタート!

VAIO meeting 2015のプログラムは、「新VAIO 徹底分解」(19時10分~) / 「『自由だ。決めよう!!』 VAIO次期モデル決定超会議 supported by 週刊アスキー」(20時24分~) / 「新VAIO等が当たる! 抽選会」(20時45分~)。イベントの様子はTwitter(ハッシュタグ#vaiomtg)や、ニコニコ生放送でのライブ配信も共有された。

スタートの挨拶を担当した花里氏は「自由だ、変えようとお知らせしてから、ようやく初のオリジナルPCを発表できた。どれだけ変わったのか。あえて『やりすぎた』『バカじゃないの』と言われるくらい、方向性を絞った製品になった」と、新しいVAIO Zを紹介した。

司会を務めるのはこの二人、業界でも有名なVAIO広報朝倉美和氏(右)と、VAIO商品プロデューサー/商品企画担当ダイレクターの伊藤好文氏(左)

満面の笑みで登場した、VAIO代表取締役の関取高行氏。VAIOロゴ入りのお揃いのブルゾンを着用し、終始笑顔で会場を見守っていました

VAIOの花里隆志執行役員(左)に加え、新製品発表会では登場しなかった赤羽良介副社長(右)の姿も。花里氏は、「人がやらないことをやる」というコンセプトを納得いくまで突き詰めて、お披露目が遅くなった。お待たせした」とVAIOファンに挨拶

VAIO ZのWebムービーも披露。「人と違うことをやる」「自由」のメッセージが盛り込まれています。ちなみにムービーはVAIO公式サイト(Web Movieの項目)から閲覧できます

遂に登場! ふたつのモンスター、「VAIO Z」と「VAIO Z Canvas」!

VAIO Z商品企画担当の黒崎大輔氏。「初めて写真だけ見た人は『VAIO Fit 13A』と似ているというけれど、中身がまったく違う」と強調。「ジムとガンダムくらい違う」(ガンダムネタですね)とのことで、「当代最強のモバイルPC」と自信たっぷり

VAIO Zのコンセプトと特徴も紹介

新VAIO 徹底分解!

「新VAIO 徹底分解」は、VAIO Zプロダクトマネージャーの笠井貴光氏、VAIO Z企画設計リーダーの原田真吾氏、そしてゲストとしてITライターの笠原一輝氏が、発表されたばかりの「VAIO Z」を解体していくコーナー。

解体は、ボトムカバー→バッテリ→インタフェース用小型基板→ヘッドホン端子→リアカメラ→タッチパッド→ディスプレイ→SSD→冷却ユニット→マザーボード、の順に行われ、それぞれのパーツに絡めた裏話も披露された。

VAIO Zプロダクトマネージャーの笠井貴光氏

ITライターの笠原一輝氏

VAIO Z企画設計リーダーの原田真吾氏。クールにVAIO Zをさばいていきます

笠原氏と笠井氏のオープニングトークで、VAIO Zの開発コードが「神龍(シェンロン)」であることが判明。7つの宝(薄い、軽い、スタミナ、オーディオ、レスポンス、ペン、リアカメラ/フリップ機構)を集めて3つの願いを叶えるという、どこかで聞いたような設定……?

解体はまずボトムカバーから

次に大容量のバッテリ

ミリ単位で調節したSDカードスロットやUSBなどのインタフェース用小型基板

高音圧のヘッドホン部

こちらはリアカメラ

1mm厚片岩を採用したタッチパッド

ディスプレイも外れます

SSDが外れ……

VAIO Zのキモ、「Z ENGINE」を構成する冷却ユニットも外れます。こちらはヒートパイプ

二基のファンのうち、右側のファン

解体された二基のファン。ノイズを抑えるため羽の枚数を変えています

最後に小型マザーボード。下は「VAIO Fit 13A」のマザーボード

『自由だ。決めよう!!』 VAIO次期モデル決定超会議

このコーナーは「supported by 週刊アスキー」で進行。週刊アスキー編集長の宮野友彦氏、同誌編集長代理の矢崎飛鳥氏、"日本で一番VAIOにつぎ込んでいる"フリーライター/編集のジャイアン鈴木氏の3名が、VAIOに関するトークを繰り広げた。ちなみに、「自由だ。決めよう!!」のタイトルは、ソニーから独立したVAIOが掲げるキャッチコピー「自由だ。変えよう」をもじったもの。

歴代の主なVAIOを振り返っていきます。まずは「銀パソ」ブームに火を付けたVAIO NOTE 505。搭載するPentiumプロセッサは133MHz、メモリは32MBの時代

こちらのVAIO C1(PCG-C1)は、回転するカメラが特徴。テレビの視聴もできました

「バイオU」ことVAIO U1は6.4型の液晶で、当時世界最小・最軽量を記録した小型PC

VAIO type Uはワンセグ対応のモビあるPC。ストラップホールも備え、スマートフォンのように首から下げられました。宮野氏いわく「現役で使っている」とのこと

「ポケットサイズ」で知られる8型モバイル「VAIO type P」も。type Pは司会を務める伊藤好文氏が企画したPCでもあります。こうしてみると、VAIOは小型PCに一日の長がある形ですが、会場全体でも小型PCを希望する声が多数派でした。VAIO側は「まずは『VAIO Z』の様子をみてから」とのこと

VAIOと週アスがコラボした「ひらくPCバッグ」も発売。VAIOカラーの「勝色」をアクセントに、13.3型のVAIO Zがぴったり入るサイズに仕上げたそう

スペシャル抽選会

スペシャル抽選会は、「VAIO Z」発表会で使われたVAIO特製ポスターや、「VAIO Z」特集が掲載されている17日発売の週刊アスキー、そして"VAIO meeting 2015"のロゴ入りとなる特製の「VAIO Z」などが来場者の中から抽選でプレゼントされる企画。抽選会では赤羽副社長が再登場し、抽選に当たったVAIOファンに賞品を手渡していた。

結構サイズ大のVAIO特製ポスター

会場の後方では関取社長が笑顔で拍手

抽選会の目玉、"VAIO meeting 2015"ロゴ入りの特製「VAIO Z」! OSはWindows 8.1 Pro Update、CPUはCore i7-5557U、メモリ16GB、512GBのPCIe SSDと、ほぼフルフル仕様

司会二人のテンションも、いやがおうにもアップします

特製「VAIO Z」に当選したのは公務員の男性。赤羽副社長とガッチリ握手

タッチ&トライコーナー

最後にタッチ&トライコーナーを紹介しよう。タッチ&トライコーナーでは、同日発表された「VAIO Z」や「VAIO Z Canvas」といった新製品が試用できるほか、VAIO Zの特長を紹介した展示が並んでいた。特に「VAIO Z Canvas」は2014年10月から大型展示会などで試作PCが露出していたものの、発表日となる16日には「商品化」以外の情報が無かったこともあり、その実機はVAIOファンから特に注目を集めていた。

VAIOファンなら見逃せない「VAIO Z Canvas」には長蛇の列が

こちらは「VAIO Z」。天板は指紋や汚れが目立ちにくい仕様

ブロガー/ライターのいしたにまさき氏がプロデュースした「ひらくPCバッグ」のVAIOカラーモデルを、週アスストアチームが展示! カラーバリエーションとしても楽しめる一品

VAIO Zのフリップ機構やデジタイザスタイラスを試用する男性。ワコムのような筆圧感知機能はないが、入力の固さや太さをユーティリティで自分仕様に設定できるため「良くできてると思います」とのコメント

強化ガラス採用のディスプレイは、鍵で力いっぱいひっかいても傷つきません

UDカーボン採用のボトムケース。使ってないものと持ち比べたVAIOファンの男性は「全然違いますね。軽い」とコメント