米Microsoftは2月12日(現地時間)、Windows Insidersプログラムを通じてスマートフォン用の「Windows 10 Technical Preview」の提供を開始した。

今年後半に登場する予定の「Windows 10」はPC、タブレット、スマートフォンが共通のコアで動作するプラットフォームになる。昨年秋にPCや2-in-1デバイス向けのTechnical Preview版が登場しており、12日に提供開始になったのは携帯電話やファブレット、小型タブレット向けWindows 10の初のTechnical Preview版である。

Microsoftは「Windows Insider」というWindows Insiders参加者がプレリリース版のOSアップデートを受け取るためのWindows Phoneアプリを用意している。12日時点で公開されている最新バージョンの対応環境はWindows Phone 8.1だが、12日にリリースされたWindows 10 Technical Preview for phonesがサポートする端末はLumia 630/635/636/638/730/830に限られる。Lumia 1520やLumia 930など、フラッグシップ機種が含まれないのは「partition stitching」というOSパーティションをダイナミックに調整する機能の準備が整っていないためで、対応端末は順次拡大していくという。

スマートフォン向けのWindows 10

Action CenterのQuick Actions

通知から直接メッセージ返信

Technical Preview版は、フルサイズのStart画面背景イメージ、Quick Actionsが強化されたAction Center、通知のインタラクティブ機能、強化された音声入力、ストレージ内とOneDriveの写真をまとめて管理できるPhotosアプリなどを備える。ただし、初のTechnical Preview版であり、「既知の問題」に掲載されている問題のリストは長く、パーソナルアシスタント機能CortanaがUS英語に限られるなど利用できない機能やサービスも多い。導入には注意が必要だ。MicrosoftはWindows 10でSpartanというコードネームで開発している新しいWebブラウザに移行するが、12日にリリースされたTechnical PreviewではInternet Explorer内に新しいレンダリングエンジンが採用されているのみ。Spartanの搭載は見送られた。