フィリップス・レスピロニクスは2月9日、日本人の顔面形状データを分析し開発した人工呼吸器用マスクであるウィスプネーザルマスク用の「Mワイドクッション」の販売を開始すると発表した。

睡眠呼吸障害や呼吸不全に対する呼吸療法には、CPAP装置やバイレベル装置が使用されている。こうした治療器を使用する上で、直接肌に触れるマスクのクッション部分が適度に密閉され、快適に使用できることが重要な要素の1つとなる。

同製品は、独自の3Dスキャン技術を用いて、日本人の睡眠時無呼吸症候群患者の顔面形状データを収集し、平均的な顔面形状を割り出し、日本人の特徴を分析した。そして、その日本人の平均的な顔面形状データを基に、鼻の幅や高さに加え、鼻梁部のラインに適切にフィットするよう、クッションの形状を設計した。また、顔面圧力分布のシミュレーションを実施し、"継続的な密閉性"と"跡残りの軽減"という、相反する2つの特徴を両立できるよう最終評価を行い、製品化へ繋げたという。

なお、価格はヘッドギア、マスクフレーム、Mワイドクッションがセットになった「ウィスプ ネーザルマスク Mワイドファブリックフレーム」が2万6000円(税抜き)、交換用のMワイドクッションのみが2400円(税抜き)となっている。

(左)ウィスプネーザルマスク、(右)Mワイドクッション