2010年以降:様々な個性的なケータイが登場
2008年にソフトバンクモバイルから「iPhone 3G」が、2009年にNTTドコモからAndroidスマホ「HT-03A」が発売され、日本市場においてもスマートフォンが普及していく一方で、苦境に立たされたケータイ。そんな中、ターゲットを絞った製品や個性的なケータイが登場している。
例えば2010年発売の「834SH」は、カメラやテレビといったシャープの得意とするものを搭載しつつも、シンプルで分かりやすいメニューやインターフェイスを採用。高齢者などケータイの操作を苦手とする層でも利用できるようにしている。
また、2011年には小型プロジェクターを搭載し、テレビの映像や写真を映せるドコモ向けの「SH-06C」や、ヒノキの間伐材を外装に使った「SH-08C」を発売した。
ケータイは再び進化をはじめる!?-シャープの戦略とは
トピックを挙げてシャープの携帯の歴史を紹介してきたが、そんな進化の最新形が先日発表した「AQUOS K」だ。
シャープの発表会では、「Re-innovation」、「ケータイをスマートに生まれ変わらせます」といったキーワードを挙げ、シャープが20年の歴史で培った技術を継承しつつ新たな創造をしていくことが説明された。また、長谷川祥典常務執行役員がケータイの契約数が約6,176万件あり、ケータイの出荷台数が年間約1,000万台に下げ止まったと説明し、「ケータイをスマホに並ぶ事業の柱にしたい」とコメント。
ケータイを使う理由は「デジタル機器の操作が苦手でスマホが使えない」というネガティブなモノばかりと思われがちだが、通信料が安い、バッテリーの持ちがいい、などの理由でスマホと一緒に持つ人も少なくない。はたして、シャープのケータイ戦略は今後、ユーザーの動向にどういった影響を与えるのだろうか?