最大の特徴である光学65倍ズームレンズの焦点距離は、35mm判換算で21~1,365mm相当。デジタルズーム領域でプログレッシブファインズームを使用すれば、なんと130倍(2,730mm相当)までの領域をカバーする。なお、レンズ構成は11群15枚で、UDレンズを3枚採用している。F値はF3.4~6.5。

【左】レンズ上部の焦点距離指標に「1365」の文字が 【右】レンズ前部のヘアライン処理が美しい

【左】大型レンズを搭載する都合上、三脚穴も光軸上からオフセットされている 【右】レンズ構造の展示(写真は9月のキヤノン新製品発表会で撮影したもの)

センサーは、約1,680万画素(有効1,610万画素)の1/2.3型裏面照射式高感度CMOSセンサー。レンズ径を小さくできるうえ、被写界深度の深さからピントも合いやすく、高倍率ズーム搭載コンパクトに小型センサーは必須なのだ。かつての小型センサーは高感度でのノイズに弱く、受光量が極度に低下する望遠側ではほとんど使い物にならなかったが、PowerShot SX60 HSはこの高感度センサーと5軸手ぶれ補正機構を採用。さらに解像力、ノイズリダクション性能を高めた映像処理エンジン「DIGIC 6」を加えたコンビネーションで、1,365mm相当の望遠端においても実用的な画質を実現している。

【左】液晶モニターは3.0型のバリアングル液晶 【右】裏返しておけば液晶面を保護できる

【左】バリアングル使用時の展開状態 【右】モニターは光軸上からオフセットされる

液晶モニターは3型のバリアングル。EVFと同等の約92.2万ドットではあるものの、見た目は一眼レフ「EOS 60D」のモニターにかなり近い(EOS 60Dは104万ドット)。可動モニターは、このバリアングル式か、あるいはチルト式かで好みが分かれるところだろう。ただ、カメラを縦位置にしたときでもモニターの角度が変えられるのは、バリアングルだけだ。

【左】適度な大きさとしっかしりしたホールド感で、非常に使いやすい 【中】バリアングルモニターを展開した状態 【右】SD/SDHC/SDXCメモリーカードに対応(UHS-Iカード対応)。撮影可能枚数はCIPA基準で340枚

【左】EOS Kissシリーズを思わせる垂直ダイヤルを装備 【右】上からリモコン端子、デジタル端子、HDMI端子

【左】ズームレンズを伸ばしてフラッシュを展開したところ 【右】同社の外付けフラッシュにも、もちろん対応