便利なTouch ID、8MPになったiSightカメラ
Touch IDに関しては、iPadでは使わないという人も少なくない。筆者も自宅でしか使っていないiPadではロック解除にパスコード/パスワードを設定せず、Smart Coverをめくったらすぐに使えるようにしている。それでもTouch IDがあると便利だ。例えば、パスワード管理アプリ「1Password」へのアクセスにTouch IDを使っている。ロック解除にパスコード/パスワードを設定していなくても、iPadを使っている限りパスワード入力する機会はあるのでTouch IDは活躍する。
背面のiSightカメラが8メガピクセルに向上したのは順当な強化といえる。5メガピクセルではトリミングするのに厳しいと感じていた。ただ、これによってiPadで写真を撮る人が急増するとは思わない。iPadのフォームファクタが撮影向きではないことに変わりはない。キーノートでAppleは、野球やテニスなどスポーツのコーチングをサポートするアプリ「Coach's Eye」を紹介していたが、写真や動画を撮影してすぐに大きな画面で利用(編集、分析など)できるのがiPadの魅力である。カメラの向上はユーザーの写真・動画撮影よりも、むしろアプリのカメラ活用を広げそうだ。MacBook Airの内蔵カメラはチャット用であり、本格的な撮影はできない。iPadはMacBookよりも持ち運びやすく、本体で撮影でき、iPad Air 2は負荷のかかるタスクも処理してくれる。一昔前のMacBook Air並のプロセッサ性能を持っているカメラ付きデバイスと見なせば、刺激を受けるアプリ開発者は多いと思う。