ソフトバンクモバイル 首席エヴァンジェリスト・中山五輪男氏

ワコムは、ソフトバンクモバイル 首席エヴァンジェリスト・中山五輪男氏によるセミナー「ビジネスパーソンなら誰でも知りたい!iPadを使った「プレゼンの極意」」を開催した。本稿では、同セミナーの模様をお届けする。

セミナー会場の目玉となっていたのは、ワコムがリリースした新しいスタイラスペン「Bamboo Stylus fineline」。"ワコムのスタイラスペン"と聞くと、ビジュアル制作を手がけるクリエイターたちのデバイスであるというイメージがあるが、この製品はメモなど「書く」ことに特化したものだ。

同製品はiOS端末向けのスタイラスペンとしては非常に細いペン先(1.9mm)を採用しているため、一般的なボールペンなどの筆記具に近い感覚で、iPad上での「手書き」入力を行うことができる。受講者の席にはこのスタイラスペンとiPadが置かれており、セミナー開始まで思い思いに試し書きをする姿が見られた。

タッチアンドトライのために足を運ぶユーザーも

セミナースペース脇のタッチアンドトライエリアの様子。セミナーへの参加ではなく、こちらを目当てに来場した人も多く見られた

同会場ではセミナーのほか、予約・入場登録不要のタッチアンドトライも実施されており、そのために訪れる人も後を絶たなかった。タッチアンドトライのために来場した男性は、「メモ用途で使うものを試しにきました」ということで、ビジュアルを手がけるクリエイター向けのスタイラスペン「Intuos Creative Stylus 2」と「Bamboo Stylus fineline」を比較。「やはり文字を書くにも、硬い芯のほうがより"普通のペン"という感じがして使いやすい」とコメントしつつも、両製品を入念に比べ、購入の参考としているようだった。

iPadとクラウドによる効率化

同セミナーの講師を務める中山五輪男氏は、Appleから認定されたiPhone/iPadエヴァンジェリスト。この肩書を持つのは日本国内には2名だけで、同氏以外のもうひとりは孫正義氏だ。同氏のセミナーは軽妙な語り口で、間に笑いの要素を交えながらテンポよく進行され、冒頭ではソフトバンクでのiPadの活用事例を紹介した。

iPadによりペーパーレス業務を実現したANAでは、キャビンアテンダントの荷物が激減したという

営業資料の作成というと営業マンが行うイメージのある作業だが、同社では資料を制作するための専門部隊が担当している。完成した資料はクラウドサービス「スマートカタログ」にアップロードされ、同サービス経由で各営業マンが必要な物をiPadにダウンロード。客先で資料を披露するというワークフローとなっているそうだ。この一連のワークフローはANAなどの大手企業でも活用されているとのことで、導入事例が公開された。

"iPadを使いこなせていない人のiPad"の特徴とは?

iPadで使えるプレゼン用のアプリは非常に充実していると語る中山氏。だが、プレゼンの上達は単一のアプリに頼るのでは望めないと語る。同氏いわく、"iPadを使いこなせていない人のiPad"の特徴は「アプリの数が少ない」ことだという。

加えて、一見するとプレゼンなど業務には関係ないゲームアプリなども含めて使うことが大切だとして、「"経験"しないと上達しません」と強調した。エンタメ系のアプリでもプレゼンに活用できるものはあるとして、まずは食わず嫌いをせずに数多くのアプリに触れてみることを勧めた。

Apple公認エヴァンジェリストのオススメアプリと「スタイラスの活用」

その後、中山氏がオススメアプリの紹介をする一幕があり、ワコム純正のデジタルノートアプリ「Bamboo Paper」が挙げられていた。同氏はノートアプリを「ノート系アプリ」というフォルダにまとめて管理しているが、その中でも特にオススメしたいものだと語る。

「Bamboo Stylus fineline」と「Bamboo Paper」を組み合わせ、快適な手書き入力のデモを行った

同アプリは当然ながら「Bamboo Stylus fineline」に対応しており、同氏は「ペン先が細いのは本当にいい」と絶賛。先が細いことで書いている場所を把握しやすく、ボールペンのように書けると語りながら、同デバイスに搭載されたサイドスイッチに消しゴムを割り当てた際の利便性にもコメント。瞬時にペンと消しゴムを切り替えられる便利さに加え、ペンを走らせるスピードによって消しゴムの大きさを直感的に変更できる点を評価し、ノートアプリに不可欠な直感的な手書き入力を実演し、会場の注目を集めていた。