説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「iPhone 6で気圧を測るメリットは?」という質問に答えます。

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iPhone 6/iPhone 6 Plusには「気圧センサー」が内蔵されています。iOSデバイスとして初めての採用であり、その用途ははっきり示されていません。10月時点では気圧センサーに対応するアプリもわずかで、これから活用事例がつくられていくところです。

気圧センサーを利用すると、iPhone 6(Plus)の相対的な高度を測定することが可能です。内蔵されているモーションコプロセッサ「M8」とあわせて利用すると、iPhone 6(Plus)が動き始めるタイミングにあわせて高度の変化を追跡できるので、登った山の高さや階段の昇降段数などをかなりの精度で把握できます。従来のiPhoneでは上下方向の移動幅を正確に知ることが困難だったことを考慮すれば、気圧センサー搭載のメリットといえるでしょう。

高度の変化は、「階数」という表現に置き換えられますが、iOS 8に付属の「ヘルスケア」アプリで確認することができます。初期設定では表示されていないため、「健康データ」→「フィットネス」→「上った回数」の順にタップしてみましょう。

気圧そのものを測定することもできます。たとえば、App Storeで無償配布されている「iBarometer」を利用すると、iPhone 6(Plus)内蔵の気圧センサーにより、リアルタイムの気圧をkPaやhPaといった単位で確認できます。この情報だけでは天気を予測することはできませんが、高気圧/低気圧の分布図と組み合わせるなど、天気予報アプリでの活用が見込まれます。

iOS 8に付属の「ヘルスケア」を利用すると、気圧センサーを搭載するiPhone 6(Plus)では階数を測定できます

サードパーティー製アプリを利用すれば、現在の気圧を測定することもできます(画面は「iBarometer」)