アイ・オー・データ機器は、千葉県・幕張メッセで開催の東京ゲームショウ2014(ビジネスディ)において、「ギガクリア・エンジンII」を搭載した液晶ディスプレイを限定先行公開した。

ギガクリア・エンジンIIは三菱電機が開発した超解像技術で、アイ・オー・データ機器は三菱電機からの技術供与により、この技術を使用した液晶ディスプレイを開発した。最終的な発表は10月中旬、発売は11月を予定している。価格は現時点では未定。

余談だが、三菱電機は、2013年12月に個人向け/PC向け液晶ディスプレイを終息している。多機能で使いやすい液晶ディスプレイとして人気が高く、愛用者も多かっただけに惜しまれたものだ。そのDNAを受け継いだ製品がアイ・オー・データ機器から登場するとしたら、喜ばしいことである。

アイ・オー・データ機器はビジネスデイのみ出展。残念ながら、一般の方は今回の展示を直接見ることはできない

参考展示の23.8インチ(写真左)と27インチ(写真右)製品。型番は表示されていなかったが、23.8インチ製品の設定画面によると「LCD-RDT241XPB」となっていた

話を戻そう。ギガクリア・エンジンIIは、画像サイズの小さなソース(主に映像)をもとに、高解像度に見合った画面サイズへと補完する「超解像処理」を行う。単純に高解像度化するのではなく、ソースを解析したうえでピクセル補完などを行うため、解像感が保たれる(高まる)。従来技術と異なり、肌色検出によって無用な体毛などを強調することがなく、また、低ビットレート動画で見られるブロックノイズを低減する機能が加わっている。

実際の液晶ディスプレイ製品としては、23.8型と27型が投入される予定だ。いずれも、解像度が1,920×1,080ドット(フルHD)のAH-IPSパネルを採用しており、上下左右178度の視野角、HDMI×2やDVI-D、D-SUB、MHLと、幅広い入力に対応する。

製品紹介パネル(写真左)。三菱電機のギガクリア・エンジンIIとAH-IPSパネル、豊富な入力端子が魅力だ。23.8インチ製品には、最近だと珍しいD端子入力も装備されている。設定画面には超解像度の設定がある(写真右)。最終製品ではないので、ここから変わる可能性がある。一見すると、かつての三菱電機の液晶ディスプレイっぽいOSDデザイン

23.8インチ製品は狭額縁で、多面表示にも向いていそうだ

27インチ製品は割と普通の額縁サイズ。家庭では大きいので主力となるのは23.8インチ製品になるだろうとのこと

ほかにも、4Kディスプレイ「LCD-M4K281XB」を展示。4Kディスプレイらしさは「ダイアログが小さい!」(中央の赤丸)というところで実感する