好評企画第4弾!地方でソーシャルメディアを活用するには?全国からファンを集めるには?参考になるFacebookページ事例を3つご紹介します。

地方・ローカルのFacebookページも増えてきました。
地元密着型で地元の人気店になりたい!、全国からファンを集めたい!、とFacebookページ開設の目的は様々かと思いますが、どんな情報を発信すればいいのか……と、お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、日本国内でFacebookを活用する企業事例をWebマーケッターが解説するブログ「Facebookプロモーション国内事例集」より、ソーシャルメディアの特徴を上手く活かし、各地から注目を集めるような投稿をしているページ事例を3つご紹介します。

ご好評につき、第4弾!

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どの事例も、ファンを魅了する情報を見極めて発信し、交流していくことで、エンゲージメント率の高いFacebookページ運用を実践しています。ぜひ参考になさってください!

1:沖縄県/飲食店   A&W Okinawa/エイアンドダブリュ沖縄株式会社
2:岡山県/アパレル  NAPRON/株式会社Ray
3:鹿児島県/製造   本格薩摩焼酎 宝山/西酒造株式会社

*本記事は「Facebookプロモーション国内事例集」からの転載です。(SMM Labにて一部編集してお届けします)

1:A&W Okinawa/エイアンドダブリュ沖縄株式会社

https://www.facebook.com/pages/AW-Okinawa/378589115539773

まずは、A&W OkinawaのFacebookページをご紹介します。 ファンからの書き込みを眺めていると、しっかりと地元のファンとコミュニケーションが取れていることが伝わってきます。

スタッフを紹介する挨拶投稿

A&W Okinawaは昨年の11/1に50周年を迎えました。Facebookページでは、毎朝の挨拶とともに、その写真を『日めくりカレンダー』として投稿。
毎回、天気をはじめとしたその日のコメントと、写っているスタッフの紹介を記載しています。

そして、このシリーズの投稿には毎回複数のコメントがついています。本当に様々なコメントがあるのですが、『挨拶返し』と『スタッフへの言及』の2種類のコメントは常についている状態です。

前者は毎日同じような時間に決まったスタイルで挨拶投稿を繰りかえしていると、挨拶返しのコメントが集まるようになるというケースはよく見かけます。継続することが重要ですね。
そして、集まったコメントには丁寧に返信するというのも、さらにページを盛り上げていくために見逃せないポイントです。

後者はスタッフに対して「かわいい」など褒める内容だけでなく、スタッフの知人友人からのコメントも見受けられます。自分の知っている人が登場したら、思わず書きこむという傾向は他のページでも見られます。ですから、バイトなどのスタッフを多く抱えた業態の場合は次々に多くの「人」を出すことで、ページを盛り上げていくという方法は有効でしょう。

ただし、バイトの顔出しの許可取りや、辞めた後の写真の処理など気を付けるべきこと、決めるべきことも多そうですね。

懐かしい写真

過去の写真をA&Wの歴史とともに紹介しています。時代を感じますね。
「懐かしい」画像は、当時を思い出したりする人も多く、コメントやシェアが集まりやすいネタでもあります。

実際、こちらの投稿には1,400を超える「いいね!」のほか、コメントやシェアがそれぞれ30件ほど集まっています。

クイズでコメントとシェアを狙う

A&Wのキャラクター、ルーティーを探すという投稿。こういうクイズ系の投稿は、コメントがつきやすいです。そのうえ「見つけたらシェアおねがいしま~す」というひと声に応えてか、シェアもついていますね。

シリーズになっているので、何回も見ているうちにルーティーにも親近感がわいてきそうです。

意外な時間にあえてフード投稿

料理の投稿は、ごはん時の前など何を食べようか迷っているときや、お腹が減っているときに投稿するというのが効果的と、一般的には言われています。

逆に、あえてごはん時ではない、ある意味「禁断タイム」である夜に料理の写真を投稿するというのも、ある意味盛り上がる傾向にあります。

左は23:23に投稿された写真。「ダメな時間だからこそ、食べたいなー。」というコメントに代表されるように、ダメだからこそ、コメントを書き込む人が多いのです。コメントは全部で30件以上集まっていますね。このように、人の心理に着目して投稿時間と内容を考えていけると面白いです。

なお、A&Wでは次の日の投稿(右)で「昨夜のフードテロ失礼いたしました(^^;)」と書いています。受け止め方も人それぞれ。色々な人が見ているFacebookページだからこそ、表(コメント)には出てこないファンの気持ちも汲みとった対応をするということも大切です。

2:NAPRON/株式会社Ray

https://www.facebook.com/NAPRONOKAYAMA

続いて、岡山県にある、アパレルショップ「NAPRON/株式会社Ray」のFacebookページをご紹介。

ネットショップもあるのですが、店舗からの投稿を見ていると直接足を運びたくなってきます。そして、この現場から発信されるメッセージが、ネットショップだけでは伝わりきらないブランドの魅力を映し出しているとも言えるのではないでしょうか。

お店の空気が伝わる投稿

お店に届いたサボテンたちを映した投稿や、配置換えをした店内の様子など、お店でのちょっとした出来事を発信しています。

すごくアットホームな印象を受けませんか。日々の嬉しいことや今日の頑張ったことを、誰かとシェアする。これ、私たちも日常のなかで、家族や恋人など大切な人に伝えるときの感覚に似ている気がするのは私だけでしょうか。

それくらい、自然であたたかい投稿が、お店に流れる空気をFacebookを通じて運んできてくれるようです。投稿の最後に「皆様のお越しをお待ちしておりまーす」とついていると、思わず覗きにいきたくなるものです。

イベントの情報をリアルタイムで

他のお店が臨時で店舗に商品を出展しているイベント時や、母の日の特別サービスなどの期間は、リアルタイムで催事を紹介。

今まさに開催中の情報は臨場感があること、暦に沿ったイベントは見ている側の自分ゴトになりやすいことから、「いいね!」などの反応が集まり盛り上がる傾向にあります。

そして、もちろん「行ってみようかな」という気持ちもひきだせそうですね。

自社工場からの制作風景

自社工場で商品が作られる風景が投稿されています。ふだんは見ることができない商品の舞台裏が見えるため、ファンとの心の距離が縮まります。

そして、商品の出荷にむけて楽しみにしてくれるファンもいることを考えると、後々の売上にもつながるかもしれません。出来上がる前の状態を紹介するというのも、商品紹介の一つの方法ですね。

商品写真は複数枚使って

商品の写真は複数枚使うことで、その魅力がより伝わりやすくなります。 色々な角度から、商品を紹介することができるのはもちろんのこと、画像一枚だけよりも、リーチが多くなるのです。

より多くの人に、商品の色々な魅力を知ってもらうには、複数枚写真を投稿してみるとよいでしょう。

そして、このページの投稿は、これらの商品紹介をはじめ、文章にあたたかみがあることが特徴です。 商品への愛がたくさん詰まっているのを感じ取ることができます。

Facebookの投稿は、何を見せるかももちろん重要なのですが、それ以上にハートが重要。
NAPRONのページは文章をはじめ投稿全体を通じて、運営者側の気持ちが伝わるからこそ、見ている側も思わずお店に足を運びたくなるのかもしれませんね。

3:本格薩摩焼酎 宝山/西酒造株式会社

https://www.facebook.com/nishishuzo

最後に、鹿児島県にある、本格薩摩焼酎 宝山/西酒造株式会社のFacebookページをご紹介します。
製造業のFacebookページでいうと、見本のようなページです。ファンの気持ちを熱くするようなコンテンツが盛りだくさんです!

人のぬくもりが伝わる投稿内容

投稿している内容は

  • 原材料の育成状況
  • お酒の製造工程
  • 職人・スタッフ
  • 商品紹介
  • イベント告知
  • キャンペーン告知

といったもの。主に、商品の舞台裏や、関わる人を公開することで、商品にかける想いや、こだわりから品質の高さが伝わってくるような内容になっています。
このFacebookページでは、これらの情報を

  • 挨拶
  • 近況報告
  • クイズ
  • お客さまの声

といったかたちで発信しています。だからこそ、人のぬくもりや「ひとけ」が伝わる投稿になっているという印象をうけます。

ちなみに上のキャプチャですが、左が一週間始まりの挨拶、右が近況報告で、ともにお酒の製造工程を紹介しています。読んでいる人に話しかけてくるような投稿からは、運営者というか「語り部」という存在を感じさせます。

クイズ形式の投稿たち。左は特にどういうシーンなのか、写真からはうまく伝わららないのでクイズ形式しすることでファンの気がひくことができるのかもしれませんね。

写真が秀逸

お酒の製造工程にしろ、商品にしろ、ともかく写真が秀逸です。
いわゆる「キレイな写真」というだけでなく、その場の空気を表すようなシーンを切り取っているのです。

左は杜氏達の芋切の様子。杜氏達たちを横から撮影することで、彼らの真剣さが伝わるような横顔がしっかり写っているほか、光の当たり具合も絶妙で緊張感がよく表れています。

右は麹室にまんべんなく敷き詰められた「種麹と合わせた芋」です。目線が芋が敷き詰められた場所にあわせてあるため、見ている人の目をひきます。そして、より均等に並べられている精密さが際立っていますね。

これらのように、目線がとまるような写真や、その場の空気まで伝わる写真には「いいね!」が集まる傾向にあります。反射的に「いいね!」してしまうファンの感覚も、なんとなくわかりますよね。

想いが伝わる商品紹介

左の投稿では、ラベルの裏に「ありがとう」という文字を刻印しているということと、その理由を解説。これは、作り手側の想いが伝わってきて、よいですね。しかも、家にお酒があったら手に取って確認したくなりますね。

右の投稿は、新商品の紹介。ただ単に魅力だけを語るのではなく、作った人たちからのメッセージが書いてあり、あたたかみを感じます。

投稿の最後で、きちんとオンラインショップに誘導している点も、見逃せませんね。でも、それ以前にやはり想いがあるから宣伝ぽくならないのではないでしょうか。

ご紹介してきたほかにも、このページの投稿からは作り手の想いやこだわりが現場の雰囲気とともに伝わってくるものが多く、見ている人の気持ちをつかみます。もともとのこのブランドが好きだった人は、間違いなくその好き度合が高まるようなコミュニケーションになっているので、ぜひ直接ページを見てみてください!

以上、今回は「Facebookプロモーション国内事例集」より、地方のお店や企業で、Facebookを上手に活用しファンを魅了しているページ事例を3つご紹介しました。ぜひご参考にしていただければ幸いです。

ライター紹介

柴 佳織(Kaori Shiba)

企業のFacebookページのコンサルティングから、解析・運用支援などを行う。また、Facebookマーケティングのライターや講師も務めている。

本稿は、ソーシャルメディアマーケティングラボにて掲載された記事を転載したものです。

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