例えばホームセキュリティのシステムによって、iPhoneから家のカギを解錠することができるようになる。あるいは自宅に帰る前にあらかじめリビングルームの冷暖房を調整したり、といったホームオートメーションシステムをiPhoneから操作できるようになる。

HomeKitにはアプリ開発者とデバイスの開発者の2つの企業もしくは個人が関わってくる。アプリ開発者はiPhoneと紐付けられたHomeKit対応機器の操作を実現することができ、デバイス開発者はHomeKitに対応しiPhoneから操作可能なアプリを開発可能だ。

部屋の電気をiPhoneから調整できるフィリップスの電球hueは、デバイスとアプリをフィリップスが開発しているが、例えばこれがHomeKitに対応すると、家を一括管理するアプリからhueも含めたコントロールが可能になるということだ。

hueがHomeKitに対応するメリットはなんだろう。HomeKitはSiriからのコントロールが可能になるため、「照明を明るくして」とSiriに声で命令できるようになる。またTouch ID認証にも対応するため、入り口のドアやセキュリティのON・OFFは、指紋認証をしなければ動作しない、という設定もできるだろう。

現状端末のロック解除とストア認証にしか利用していないTouch IDだが、リアルな現場でセキュリティに関わる状況にiPhoneが対応し始めると、重要な、カギとなる機能として扱われるようになるのではないかと考える。