ソフトバンクモバイルは18日、3辺狭額縁デザイン「フレームレス」を採用したシャープ製Androidスマートフォン2機種を発表した。5.0インチの「AQUOS CRYSTAL」(以下CRYSTAL)と、5.5インチの「AQUOS CRYSTAL X」(以下CRYSTAL X)だ。本稿では、その2機種に同社が発売中の「AQUOS Xx」(以下Xx)を加えた3機種をスペック面などから比較する。
「EDGEST」より「フレームレス」の方が狭額縁
まずは見た目。並べて比較すると、「CRYSTAL」と「CRYSTAL X」の狭額縁ぶりに目が行ってしまう。「Xx」も「EDGEST」という狭額縁デザインを採用しているのだが、その差は歴然だ。
低スペックには理由がある「CRYSTAL」
では、それぞれの機種のスペックではどうだろう。以下にまとめてみた。なお、12月発売予定の「CRYSTAL X」については全て「予定」となっている。
機種名 | CRYSTAL | CRYSTAL X | Xx |
---|---|---|---|
リリース発表時点でのOS | Android 4.4.2 | Android 4.4.4 | Android 4.4 |
CPU | クアッドコア MSM8926(1.2GHz) | クアッドコア MSM8974AB(2.3GHz) | クアッドコア MSM8974AB(2.3GHz) |
内蔵メモリ | 1.5GB | 2GB | 2GB |
ストレージ | 8GB | 16GB | 32GB |
外部ストレージ | microSDXC(推奨容量:128GB) | microSDXC(推奨容量:未定) | microSDXC(推奨容量:128GB) |
ディスプレイサイズ | 5.0インチ | 約5.5インチ | 5.2インチ |
ディスプレイ解像度 | 1,280×720ドット(HD) | 1,920×1,080ドット(フルHD) | 1,920×1,080ドット(フルHD) |
サイズ | 約 幅67×高さ131×厚さ10mm | 約 幅73×高さ139×厚さ11mm(暫定値) | 約 幅72×高さ135×厚さ9mm |
重量 | 約140g | 未定 | 約137g |
メインカメラ | 約800万画素(CMOS) | 約1,310万画素(CMOS) | 約1,310万画素(CMOS) |
サブカメラ | 約120万画素(CMOS) | 約120万画素(CMOS) | 約210万画素(CMOS) |
バッテリ容量 | 2,040mAh | 2,610mAh | 2,600mAh |
こうして比べてみると、「CRYSTAL」が若干低スペックであることがわかる。ディスプレイ解像度や、メモリやストレージなどほとんどの項目で「Xx」に負けてしまっている。最新機種でありながら、こうしたスペックになっていることに、がっかりするユーザーもいるかもしれない。だが、実はちょっとしたワケがある。
「CRYSTAL」はソフトバンクとSprintが共同開発した端末で、日本だけでなくアメリカでも発売される。日本に比べ欧米では、ハイスペックな端末はあまり好まれていない。そうした海外のニーズを取り入れているため、日本で発売されているモデルよりも低スペックになっているのだ。
サイズ面では、最も小さいのが「CRYSTAL」。これも欧米諸国でのニーズを取り入れた結果となっている。だが重量では、サイズが大きい「Xx」よりも「CRYSTAL」の方が重かった。
一方で「CRYSTAL X」は、「CRYSTAL」と「Xx」の中間といった印象を受ける。また、「CRYSTAL X」はSprintとの共同開発ではなく、アメリカでの発売の予定もないということを考えると、スペックよりもあくまで「フレームレス」を売りにしていると言えるだろう。今後のスマートフォンは、ハイスペックを追求するよりも、個性を追求するようになっていくのかもしれない。