ニコンは6月26日、デジタル一眼レフカメラ「D810」を発表した。発売は7月中旬で、価格はオープン。パッケージは本体のみのものと、交換レンズ「AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR」が付属するレンズキットが用意される。推定市場価格は本体のみが350,000円前後、レンズキットが405,000円前後(いずれも税込)。

「D810」(写真は「AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR」を装着したところ)

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2012年1月に発表された「D800」の後継となるデジタル一眼レフカメラのハイエンドモデル。新開発の35.9×24mmサイズ・ニコンFXフォーマットCMOSセンサー、いわゆるフルサイズセンサーを搭載する。各画素が蓄積できる光の情報量を増やし、ISO100と同等のダイナミックレンジを持ったベース感度ISO64を実現。画像処理エンジンには「EXPEED 4」を採用し、ISO64~12800という広い常用感度域による鮮鋭感と豊かな階調性を実現し、ニコンでは同社史上最高画質を謳う。

新開発CMOSセンサーの有効3,635万画素という解像力を最大限に引き出すために、位相差AFの精度を向上させた。また、ミラーやシャッターなどの駆動系を一新することで、内部の振動を大幅に低減。新CMOSセンサーの解像力とNIKKORレンズの描写性能を最大限に引き出せるようにした。AFは51点測距で、うち中央の15点がクロスタイプ、そのうち11点が開放F値8に対応している。

撮影者の意図に合わせた画作りを簡単に行える「ピクチャーコントロールシステム」もさらに進化。新たに「フラット」が追加され、画質の調整や加工を行った場合でも白とび、黒つぶれ、色飽和が起こりにくくなっている。調整項目には「明瞭度」が追加されたほか、各項目の調整を0.25ステップで行えるよう細分化され、さらなる微調整が可能となった。

主な仕様は、マウントがニコンFマウントで、撮像素子が有効3,635万画素のFXフォーマット(35.9×24mm)CMOSセンサー、対応感度が常用でISO64~ISO12800(拡張設定でISO32相当の減感、ISO51200までの増感が可能)、シャッタースピードが1/8,000~30秒、連続撮影はFXフォーマットで最高約5コマ/秒、DXフォーマットで最高約7コマ/秒となっている。

ファインダーは視野率が約100%(FX)・約97%(DX)、倍率が約0.7倍(50mm f/1.4レンズ使用、∞、-1.0 m-1時)、背面のモニターは3.2型・約122.9万ドットの液晶方式。利用可能な記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード、コンパクトフラッシュカード(Type I、UDMA対応)、記録形式は静止画がRAW、TIFF、JPEG、動画がMOV(H.264/MPEG-4 AVC)、動画の記録画素数は最大1,920×1,080ドット/60pだ。

バッテリーはリチウムイオン充電池で、CIPA準拠の撮影可能枚数は約1,200枚。本体サイズは約W146×D81.5×H123mm、重量は本体のみで約880g、バッテリーとSDカードを含む状態で約980gとなっている。