2002年2月に日本市場向けに初代Xboxを投入し、家庭用ゲーム機というフィールドでの群雄割拠に加わったMicrosoft。Xbox 360は累計販売台数8,400万台以上、ゲーム機のみならずエンターテインメントの世界に新たな可能性を期待させてくれるKinectセンサーも2,400万台以上の販売台数を誇るなかで、次世代ゲーム機「Xbox One」がいよいよ2014年9月4日、日本市場で販売を開始する。

日本マイクロソフトは、6月21日より予約がスタートする「Xbox One」についての記者説明会を20日に開催。説明会では、日本マイクロソフト執行役インタラクティブ・エンターテイメント・ビジネスゼネラルマネージャーの泉水敬氏より、29本のローンチタイトルや参入ゲームメーカー詳細、niconicoやSkypeなどの連携アプリに関する説明がなされた。

Xbox One記者説明会

日本マイクロソフト執行役インタラクティブ・エンターテイメント・ビジネスゼネラルマネージャーの泉水敬氏

音声認識を実装! 起動は「エックスボックス、オン」

説明会の冒頭泉水氏は、圧倒的な臨場感と没入感、クラウドパワーの活用、バラエティ豊かなゲームラインアップという3つ要素を重要視し、それらすべてを実現することで新世代のゲーム体験をXbox Oneで提供すると語った。

Xboxのあゆみ

Xbox Oneで実現される3つの要素

日本仕様の実機でのデモンストレーションも披露された。「エックスボックス、オン」と音声ひとつで起動させると、Kinectセンサーの前に移動してユーザーを自動認識させ、サインオンしてみせた泉水氏。音声認識でのコントロールは、「エックスボックス、フレンドへ移動」や「エックスボックス、フォルツァファイブへ移動」のように、自然な語りかけで操作していた。

また、ゲームのプレイ画面を、プレイしながら録画するデモも披露。プレイ中に「エックスボックス、今のを撮る」とボイスコマンドを発すると、過去30秒間の映像を録画できるという。さらに、ゲームをプレイしながら別のアプリケーションを立ち上げることも可能だ。デモでは、「Forza Motorsport 5」をプレイしながらInternetExplorer を起動してみせた。

先に披露された録画機能や、ゲームと同時に別のアプリケーションを活用するプレイ環境は、場合によっては友だちとコミュニケーションを図りながらプレイする、ネット上の攻略情報を参照しながらプレイするといった"ながらプレイ"のような楽しみ方も期待できる。

センサーにより自動でサインオン。クラウド上のデータからどのマシンでも自分のホーム環境が再現できるという

コントローラーに触れることなく、Xbox Oneを声で操る泉水氏

写真左はフレンド、右はアバター画面。音声でのコントロールは思いの外レスポンスが良く感心させられた

「Forza Motorsport 5」をプレイする泉水氏。緊張のせいか走りがぎこちない!?

「エックスボックス、今のを撮る」と発すると画面にこんなメッセージが表示される。ゲームプレイ映像を友だちとシェアしたい、という欲求を叶えてくれそうだ

Xbox Oneゲームタイトル、怒涛のPV映像

そして、いよいよゲームファン待望のXbox Oneゲームタイトルが、大迫力かつハイクオリティな映像で公開された。6月20日現在、ゲーム制作会社50社よりXbox Oneへの参入が表明されていることも報告された。

■Ryse: Son of Rome

■ウォッチドッグス

■ファイナルファンタジーXV

■コール オブ デューティ ゴースト

■Sunset Overdrive

■プラント vs. ゾンビ ガーデンウォーフェア

■キングダム ハーツ III

■Kinect スポーツ ライバルズ

■Project Spark

■FIFA 14

■アサシン クリード 4 ブラック フラッグ

■Forza Motorsport 5

■サイコブレイク

■Dead Rising 3

■Killer Instinct

■メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ

■ダイイングライト

■ウィッチャー3 ワイルドハント

■Quantum Break

■バトルフィールド 4

■タイタンフォール

Xbox One参入予定のゲームメーカーがずらり!

説明会で判明したXbox Oneタイトルラインナップ一覧

怒濤のゲームタイトル紹介映像の余韻が残るなか、泉水氏よりスペシャルゲストがステージ上に招き入れられた。

泉水氏を固い握手を交わしたセガ取締役 CCO 開発統括本部長の名越稔洋氏は「Windowsという強いキーワードに絡め、機能・サービスを使った新しいゲームエンターテインメントをリリースしていくことが何より重要なのでは」と語るとともに、ゲーム業界を一段と盛り上げてもらいたいと期待を述べた。

また、スクウェア・エニックスの橋本真司氏、カプコンの小野義徳氏、コーエーテクモゲームス鯉沼久史氏、MAGES.の浅田誠氏、Tango Gameworksの三上真司氏といった、ゲーム業界を代表する面々による Xbox Oneに対する想い、期待、興味等が語られたビデオメッセージが寄せられるとともに、ローンチタイトルの紹介がなされた。

スクウェア・エニックスの投入予定タイトル

カプコンの投入予定タイトル

コーエーテクモゲームスの投入予定タイトル

MAGES.の投入予定タイトル

Tango Gameworks の三上真司氏と投入予定タイトル

その他に発表されたタイトルたち

まだまだ、映像美によるタイトル紹介は続く。

泉水氏も個人的に期待を寄せているという「メタルギア ソリッド V ザ・ファントム・ペイン」の最新のトレーラー映像も披露された。もはやゲームという枠には納まらないであろう映像美には、ただただ感嘆するばかり。ゲームファン、メタルギアファンにとっては、一日も早い完成に期待したいところだろう。また泉水氏より「メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ」はXbox Oneと同時発売されることも明かされた。

もの悲しい音楽とともに流れる「メタルギア ソリッド V ザ・ファントム・ペイン」のトレーラー映像

ダイアモンド・ドッグズとは? 色々気になるよね!

もちろんMicrosoftからも魅力的なタイトルが展開されることとなる。迫力の映像とともに紹介された、プラチナゲームズにより開発が進められている「Scalebound」は、ドラゴンと協力しながら強大な敵と戦うという多彩なアクションを存分に楽しむことができる。腕に自信のあるアクションゲームファンは今後も「Scalebound」の情報はチェックしておこう。

Scalebound

ドラゴンとともに八岐大蛇のような強大な敵とも相まみえん!

泉水氏曰く、「Xbox Oneのゲームラインナップを語る上で欠かせない存在」という「ID@XBOX」についても現況が語られた。ID@XBOXは、Xbox One向けの個人開発支援プログラム。全世界で数千社の申込が寄せられ、既に350社に開発環境を提供していること、日本国内においてはインティ・クリエイツやoneoreightといったゲームメーカーらも開発に着手しているという。

そんななか、さらなるスペシャルゲストが舞台に登場した。concept CEO/コンセプターの稲船敬二氏だ。「ちょっと変わったゲームを」との言葉を契機に、Kickstarterで出資を募ったゲーム「MightyNo.9」の映像が披露され、稲船氏は「Xbox Oneは新しいゲームが誕生する可能性を秘めている」と言葉を添えるとともに、今後Xbox Oneでユーザーに新しいゲームを提供したいと意気込みを語ってくれた。

ID@XBOX

concept CEO/コンセプターの稲船敬二氏

Kickstarterで出資を募ったゲーム「MightyNo.9」

現在鋭意開発中のゲーム「MightyNo.9」の画面

Xbox Oneの魅力を引き立てるアプリ群

Xbox Oneの魅力をより引き立てる存在、アプリについても詳細が明かされた。

9月4日の発売を控え、日本でも人気の高いアプリを準備していると泉水氏。MicrosoftのOneDriveやSkypeといったアプリはもちろん、若者に絶大な人気を誇るniconicoといった動画アプリに加え、Kinectを利用したゴルフレッスンアプリなど、多種多彩なアプリでライフスタイルをよりアクティブなものにしてくれるという。

また、会場ではJリーグの名シーンが楽しめる「Jリーグ動画アーカイブ」の紹介映像に加え、新たなスペシャルゲストが登場。女優としての活躍はもちろん、Jリーグ名誉女子マネージャーとしても活躍している足立梨花さんだ。

足立さんはマニアックなJリーグエピソードを披露し、名誉女子マネージャーぶりをアピールしてくれた。泉水氏とともに、第一興商のカラオケアプリ「カラオケ@DAM」、ご当地アイドルの活動を応援するアプリ「U.M.U」も紹介し、自身のカラオケ好きぶりや、Jリーグに対する深い愛を窺い知ることができるエピソードも披露された。

Internet ExplorerやSkypeといったお馴染みのものから「出前館」や「WEAR」といった日本オリジナルのアプリまでラインナップされている

「Jリーグ動画アーカイブ」アプリ

Jリーグ名誉女子マネージャーの足立梨花さんも登場

「カラオケ@DAM」「U.M.U」を泉水氏とともに紹介してくれた足立さん

9月発売のゲームを一足先に遊べちゃう「Xbox One 大感謝祭」開催!

感度の高いファン向け情報発信・拡散施策やユーザー動線重視の店頭施策以上に、Microsoftはユーザーへの体験の機会を重要視していると泉水氏。より多くのユーザーにXbox Oneがもたらしてくれる新しいゲーム体験を感じてもらうため、6月21日、22日に東京・秋葉原のベルサール秋葉原で、29日には大阪・大阪市の新大阪イベントホールにて「Xbox One 大感謝祭」も開催する。

会場では9月発売予定の約20タイトルが試遊可能とのこと。発売まで待ちきれない読者諸氏、「Xbox One 大感謝祭」詳細ページで情報をチェックし、足を運んでみては如何だろうか。

大感謝祭で一足お先に新世代のゲーム体験を実感しちゃいましょう!