5月22日、ティアックが発表した「W-890RMKII」は、まさかのオートリバース対応ダブルカセットデッキ新製品だ。その反響が大きかったことから、このたび、マイナビニュース会員500人にカセットテープ・カセットデッキに関するアンケートを実施した。集計データを35歳で区切ってみると、面白い結果が浮かび上がった。

ティアックの新製品「W-890RMKII」

「オートリバース」という機能について、あなたの見識は?

カセットテープにはテープの進行方向によってA面とB面があり、どちらか片面の再生や録音が終了した際に、自動的にもう一つの片面に移行して再生や録音を続ける機能をオートリバースという。80年代前半、筆者が中二のころ、オートリバースは憧れの機能だった……。そんなエピソード語りが止まらなくなる前にまずは結果のグラフを。

■「オートリバース」という機能について、あなたの見識は?

35歳以上

35歳未満

35歳以上においては91.5%が少なくとも「聞いたことがある」と回答。知ってて当然の常識といえるレベルだ。それに対し、35歳未満では41.8%が「聞いたこともない」と答えた。使用経験については、35歳以上の75.2%が「あり」、35歳未満では29.2%にとどまった。

オートリバースを知らない世代は、80年代後半、筆者が高二のとき、クルマの免許取りたての先輩が運転中にカーステレオのテープをひっくり返そうとして(オートリバース非対応だった)、畑に落ちクルマごとひっくり返ってしまったことなど、信じてくれないだろう。

「3ヘッド」という機構について、あなたの見識は?

カセットデッキでは録音再生ヘッドと消去ヘッドを備えた「2ヘッド」方式が一般的だが、高級機ではより良好な音質を得るため「3ヘッド」方式を採用したものが多く存在した。3ヘッドとは、録音ヘッドと再生ヘッドをそれぞれ独立させ、消去ヘッドを加えた機構のことだ。

■「3ヘッド」という機構について、あなたの見識は?

35歳以上

35歳未満

ちょっとマニアックな質問かと思ったが、35歳以上では60%近くが認知しており、30%近くの使用経験者が存在した。一方、35歳未満では前回のドルビーNRよりも厳しい結果に。認知率は20%を割り、使用経験があるのはわずか1.7%だった。

動作可能なカセットデッキやラジカセなどの機器を所有していますか?

さて本稿ではどうしても、35歳以上が知っていることを35歳未満に問うてみたという図式になりがちだ。しかし、35歳以上でも今なおカセット機器を持っているかというと、実際には所有率は低かろうと推定して用意したのが次の質問だ。

■動作可能なカセットデッキやラジカセなどの機器を所有していますか?

35歳以上

35歳未満

結果は35歳以上で45.4%、35歳未満で33.1%の所有率だった。知識を問う質問に比べると、意外なほど両者の差は離れなかった。

他の調査結果レポート、「35歳未満の95%、ドルビーNR使用経験ナシ」、「メタルテープ知らずに、ゴールドテープ信じる、35歳未満の■%」は下記の関連記事リンクを参照。

調査時期:2014年5月30日~2014年5月31日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数:500件 (35歳未満:359名、35歳以上:141名)
調査方法:インターネットログイン式アンケート